ホンビノス貝とハマグリの違いは?味わいや特徴、おいしい食べ方を解説!

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スーパーでもよく目にする「ホンビノス貝」。アメリカではクラムチャウダーに使われるのが一般的なおいしい二枚貝です。この記事ではハマグリとの違い、味わいや食感、簡単にできる下処理方法をあわせて解説しています。ホンビノス貝を使った酒蒸し、パスタ料理、クラムチャウダーなどのおいしいレシピも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

ホンビノス貝とは

ホンビノス貝とは、マルスダレガイ科に属する二枚貝です。

原産地は北アメリカ大西洋海岸ですが、船で運ばれ日本にやってきて繁殖し、今では千葉県船橋市でも多く漁獲されるようになりました。

ホンビノス貝は5cmの小さなものから、手のひらいっぱいになる10cmほどの大きなものまで存在します。

低価格でありながらうまみが強く、非常においしいのが特徴です。

スーパーでは、「白ハマグリ」「大アサリ」という名称で販売されていることもあります。

ホンビノス貝とハマグリの違いは?

よく比較されるホンビノス貝とハマグリ。味が似ているといわれることもある2つですが、ホンビノス貝は外来種で、ハマグリは在来種です。

そのほかの違いは、どのようなものがあるのでしょうか。詳しく解説していきます。

ホンビノス貝は風味が豊か、ハマグリは上品なうまみ

ホンビノス貝は味が濃く、豊かな風味が特徴です。

大きなものは肉厚で噛みごたえもあり、磯の香りが口いっぱいに広がります。和洋中どの料理でもホンビノス貝の味をしっかりと感じながら、おいしく食べられるでしょう。

ハマグリは、上品な甘さとうまみが特徴です。アサリやシジミよりもうまみが強く、繊細な味わいなため、優しい味付けの多い和食と相性が良いといえます。

ホンビノス貝は肉厚、ハマグリは大きくてジューシー

ホンビノス貝は、卵黄のような鮮やかな黄色がかった色味をしており、貝殻に対して身は小さめですが肉厚で食べごたえがあります。

ハマグリは、ほんのりとした桃色がかった色味で、身が大きいのが特徴です。ジューシーでみずみずしさも感じやすいです。

ホンビノス貝の形は特徴的

貝殻の形も分かりやすい違いがあります。

ホンビノス貝は蝶番に近い位置の片側にへこみがあるのに対し、はまぐりは左右対称な形をしています。

貝殻はホンビノス貝は白っぽく、ハマグリは赤っぽい

ホンビノス貝は、水揚げ直後は黒っぽい色をしていますが、時間が経つと白っぽくなっていくという特徴があります。

ハマグリは少し赤みががっており、つるんとした光沢があります。

ホンビノス貝の味わいと食感

「外来種だから、ホンビノス貝ってあまりおいしくないのでは?」というイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし、ホンビノス貝は”ハマグリとアサリをあわせたような味わい”で、濃厚なうまみをしっかりと感じられるおいしい貝。

カツオやコンブなど和風だしとの相性が良いのはもちろん、濃い味付けの中華料理や、洋食とも相性が良い万能な食材です。

小さなものは身がふっくら柔らかく、大きなものは肉厚で食べごたえのある食感です。火が通りすぎると身が固くなりやすいため、加熱のしすぎには気をつけましょう。

ホンビノス貝の価格とおいしい時期

ホンビノス貝は1kgで約1,600円〜1,800円とお手頃な価格です。

一方で、ハマグリは1kgで約8,000円〜1万円と高級なため、おいしくてリーズナブルな値段で食べられるホンビノス貝はお財布にも優しい食材です。

ホンビノス貝は、産卵前の春と秋頃は身がぷりぷりしていておいしい時期だといわれていますが、1年を通して穫れるためいつでも手に入ります。

ホンビノス貝の下処理は、簡単3ステップ!

ホンビノス貝を使っておいしい料理を作るために、必ず下処理をしましょう。

3ステップで簡単にできます。

スーパーで売られているホンビノス貝は、泥を抜く「モヤ抜き」が済んでいる場合が多いですが、念のため行っておくと良さそうです。

ホンビノス貝が活発に動く温度は、約20℃といわれているためモヤ抜きや塩抜きをするときは、冷蔵庫に入れないようにしましょう。

夏場など、水温が高い場合は下処理に使用する水に、冷水や氷などを入れて20℃に近づけておくとうまくできます。

《 下処理に必要なもの 》

・水

・塩

・ボウル

・ザル

・アルミホイル

・500㎖のペットボトル(あると便利)

1.表面を洗って砂を落とす

ホンビノス貝同士をこすり合わせ、表面の汚れを落としましょう。

ボウルに水を入れ、ガラガラとお米を研ぐようにすると汚れが取れやすいです。

ホンビノス貝表面の隙間に砂が挟まっていたり、細菌が付着していたりするので念入りに洗うことが大切です。

このとき、死んでいるホンビノス貝がいないかのチェックをしてください。誤って食べると、食中毒を起こしてしまいます。

異臭がしていたり、口が開いていたりする貝は死んでいる可能性が高いため、必ず取り除きましょう。

2.塩水に2時間浸して「モヤ抜き」

ホンビノス貝は泥地に生息しているため、泥を吸い込んでいることがあります。

泥を出すための「モヤ抜き」をすると、もっとおいしく食べられるのでおすすめです。モヤ抜きは、砂抜きと同じ方法でできます。

ボウルに濃度3%の塩水を作りましょう。500mlの水と、ペットボトルキャップ2杯分(大さじ1杯)の塩をいれると簡単に作れます。

塩水の入ったボウルに、ホンビノス貝が入ったザルを入れてください。

ザルに入れておくことで、吐き出した泥がボウルの底に落ち、再度吸い込んでしまうのを防いでくれます。

このとき、塩水の量はホンビノス貝が少し水面から出ているくらいに調整しましょう。塩水の量が多いと、呼吸ができずに死んでしまうことがあります。

上からアルミホイルを被せ、2時間おいておきましょう。暗くしておくことで、ホンビノス貝が活発になり、モヤ抜けが早くなります。

3. 水に1時間浸して「塩抜き」

ホンビノス貝は、塩抜きをしないと塩辛さが強い味です。塩抜きをしない状態でいつものように味付けをして料理すると、非常にしょっぱくなってしまいます。

ボウルにホンビノス貝を入れ、少し水面から出ているくらいの水の量を入れ、1時間おいて「塩抜き」をしましょう。

しっかりと塩抜きができると、おいしい料理を作ることができます。

ホンビノス貝は冷凍保存もできて使いやすい

ホンビノス貝は、約1ヶ月冷凍保存できる貝です。一度にたくさん購入しても冷凍できるのは嬉しいポイントです。

生のまま冷凍する方法と、茹でてから冷凍する方法の2種類があるため、料理に使いやすい方で保存しましょう。

ホンビノス貝を生のまま冷凍保存する

ホンビノス貝の下処理をした後に、ペーパータオルなどで貝殻表面の水気を拭き取り冷凍用保存袋に入れます。

そのまま冷凍庫にいれて、冷凍保存の完了です。

冷凍したホンビノス貝を調理するときには、必ず凍ったまま調理しましょう。

調理前に解凍すると、身が小さくなってしまうため気をつけてください。

ホンビノス貝を茹でてから冷凍保存する

ホンビノス貝の下処理をした後に、鍋かフライパンに入れ、貝が半分ほど浸かるくらいの水を入れます。臭みが気になる場合は、お酒を入れると良いでしょう。

一度、ホンビノス貝を取り出し、沸騰させてから茹でましょう。加熱しすぎると固くなってしまうため、口が開いたものから順に取り出し、すべて取り出し終えてから身を外します。

冷凍用保存袋にホンビノス貝の身と、煮汁を入れて冷凍すれば完了です。

煮汁にホンビノス貝のうまみが凝縮されているため、捨てずに一緒に保存しておいて料理に使うことをおすすめします。

自然解凍してから調理しましょう。

ホンビノス貝を使った絶品レシピ、おすすめの食べ方を3つ紹介

ホンビノス貝があれば、簡単に本格的なおいしい料理が作れます。

ここからは絶品レシピを3つご紹介するので、気になる料理はぜひ作ってみてください。

おつまみに最高!ホンビノス貝の酒蒸し

簡単に、おいしいホンビノス貝料理をつくるなら「酒蒸し」がおすすめ。

おつまみに最高の一品です。

《 材料(2人分) 》

  • ホンビノス貝:8個
  • 料理酒:大さじ3
  • みりん:大さじ1
  • 醤油:大さじ1
  • 小ねぎ:お好みの量

《 作り方 》

  1. 下処理が終わっているホンビノス貝を、フライパンの上に並べる。
  2. 料理酒、みりん、醤油をフライパンに入れて、蓋をする。
  3. 中火で加熱し、ホンビノス貝の口が開いたら火からおろす。
  4. お皿に盛り付けて、小ねぎをかけたら完成。

この作り方でもとてもおいしいですが、バター醤油やめんつゆで調理したり、カツオだしやアゴだし顆粒を入れてアレンジするのもおすすめです。

本格的!ホンビノス貝の濃厚クラムチャウダー

クラムチャウダーといえばアサリのイメージがありますが、本場アメリカではホンビノス貝を使うのが一般的。

ふっくらとした身と、ホンビノス貝のうまみがぎゅっと凝縮された濃厚クラムチャウダーは絶対に食べておきたいホンビノス貝料理です。

晩御飯に家族みんなで食べてみてください。

《 材料(2人分) 》

  • ホンビノス貝:10個
  • 玉ねぎ:1/4個
  • じゃがいも:1個
  • にんにく:1/2片
  • ベーコン:50g
  • 水:300ml
  • 牛乳:200ml
  • 白ワイン:大さじ2
  • バター:10g
  • 塩コショウ:適量
  • ローリエ:1枚(なくても良い)
  • 白ワイン :大さじ2
  • パセリ:適量

《 作り方 》

  1. じゃがいも、玉ねぎの皮を剥いてそれぞれ食べやすい大きさに切ります。
  2. ベーコンを細切りにします。
  3. 鍋に下処理が終わっているホンビノス貝と白ワインを入れて、蓋をして中火で加熱します。ホンビノス貝の口が開いた順に鍋から取り出し、火を止めてから身を外します。鍋に残っている煮汁はとっておきましょう。
  4. 別の鍋に弱火でバターを溶かし、にんにく・玉ねぎ・ベーコンを入れ、玉ねぎが半透明になったらじゃがいもを入れて炒めます。
  5. 玉ねぎが透明になったら水と煮汁、ローリエを入れ、じゃがいもが柔らかくなるまで弱火〜中火で15分ほど煮ます。
  6. じゃがいもが柔らかくなったら、牛乳を入れて弱火で加熱し、塩コショウとホンビノス貝の身を入れます。
  7. ローリエを取り除きお皿に盛って、パセリを適量ふりかけたら完成です。

ホンビノス貝のうまみが最高な一品です。

生クリームを100mlほど入れたり、野菜を炒めた後に薄力粉大さじ1をふり入れてなじませてから調理したりすると、さらに濃厚でとろみのあるクラムチャウダーができます。

お好みに合わせて調理してみてください。

特別なディナーにどうぞ。ホンビノス貝のボンゴレビアンコ

ホンビノス貝は豊かなうまみがあるため、シンプルな味付けでもごちそうパスタ料理が作れます。

ホンビノス貝を使った特別ディナーはいかがでしょうか。

《 材料(2人分) 》

  • ホンビノス貝:10個
  • パスタ:300g
  • 玉ねぎ:1/4個
  • にんにく:2片
  • バター:40g
  • 白ワイン:100ml
  • オリーブオイル:40g
  • 塩コショウ:適量
  • パセリ:適量

《 作り方 》

  1. にんにくを薄くスライスする。
  2. パスタを茹で始める。
  3. 下処理が終わっているホンビノス貝をフライパンに並べ、白ワインを入れて蓋をし中火で加熱する。ホンビノス貝の口が開いたら、煮汁と一緒にお皿に移す。
  4. フライパンにオリーブオイルと、にんにくを入れる。弱火にかけて、にんにくのいい香りがしてきたら玉ねぎを入れて塩コショウをし、透明になるまで炒める。
  5. 茹で上がったパスタとホンビノス貝の煮汁、バターを4のフライパンに入れ、弱火にかけながらなじませる。
  6. お皿に盛ってホンビノス貝を添え、パセリを振りかけたら完成です。

うまみたっぷりのボンゴレビアンコは、白ワインとも相性抜群です。

バターを入れずに、輪切りの唐辛子を入れたら、ホンビノス貝のペペロンチーノに。アレンジしてもおいしいパスタ料理を作れます。

ホンビノス貝を使っておいしい料理を作ってみよう

あまり聞き慣れないホンビノス貝ですが、実はコスパ最強でとてもおいしい食材であることに気づいていただけたのではないでしょうか。

下処理に少々時間がかかってしまいますが、基本的に水に浸けておいておくだけで下処理できるので、手間はかからないでしょう。

ホンビノス貝はうまみが強いので、酒蒸しやシンプルパスタ料理で贅沢な一品に。

ぜひ、ホンビノス貝を使ったおいしい料理を作ってみてください。

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