6月からが旬の鮎に向けて、今から鮎の塩焼きが楽しみな方は多いでしょう。鮎の塩焼きと聞くと釣りたての新鮮な鮎をキャンプ場やバーベキュー場で焼いて豪快に食べるイメージが強いですが、自宅でも十分美味しく楽しめます。鮎の塩焼きを美味しく作る鍵は、なんといっても唯一の調味料である”塩”。今回は自宅でも簡単に美味しく鮎の塩焼きを作るコツや、おすすめの塩をご紹介していきます。
鮎の塩焼きレシピ
鮎の塩焼きを自宅で作る際には、魚焼きグリルで作るのがより本格的な味に近づけられます。しかし、中には掃除が面倒だったり、そもそも魚焼きグリルがなかったりする方もいるでしょう。そこで、今回は魚焼きグリルとフライパンを使ったそれぞれの鮎の塩焼きの作り方を解説します。
魚焼きグリルで調理する方法
【材料】
鮎 :2~4尾
塩 :少々
竹串:2~4本
【手順】
1.魚焼きグリルを予熱する
2.鮎のうろこを取る
3.鮎を流水で洗いながら、お腹の汚れをきれいにする
4.キッチンペーパーで鮎のぬめりを取る
5.竹串を刺す
6.鮎に塩を振る
7.あらかじめ予熱していた魚焼きグリルで片面4~8分程度を目安に、中火から強火で両面に焦げ目がつくまで焼く
フライパンで調理する方法
【材料】
鮎 :2尾
水 :適量
塩 :小さじ1/4
サラダ油 :小さじ2
レモン(くし切り):1個
大葉 :1枚
塩 :ひとつまみ
【手順】
1.鮎のうろこを取る
2.水を張ったボウルの中で洗う
3.キッチンペーパーで水気を軽く拭き取る4.鮎に塩を振る
5.フライパンを中火で熱し、サラダ油を入れて両面に焼き色が付くまで焼く
6.蓋をして弱火で10分蒸す
7.蓋を外し、中火で皮がパリッとするように焼き目をつける
8.火から下ろして大葉を敷いたお皿にレモンと盛り付けて塩を振る
鮎の塩焼きを美味しく作るポイント
「作るポイントも何も、鮎に塩を振って焼くだけでしょ?」と思う方もいるかもしれません。しかし、塩を振って焼くだけだからこそ美味しく作るためのポイントを押さえて、鮎の美味しさを最大限に引き出すのが鮎の塩焼きの醍醐味です。
鮎の塩焼きを美味しく作るためのポイントを3つご紹介します。
ヒレやしっぽには多めの塩を!
ヒレやしっぽは薄いので、どうしても火にかけると焦げ落ちてしまいやすいです。そこで、たっぷりと塩を盛る気持ちで塗るのがきれいな鮎の塩焼きを作るポイント。鮎の表面にはヒレやしっぽに塗るついでの塩をまぶすだけで十分鮎の美味しさを味わえます。
またヒレは広げながらヒレの下まで塩をしっかりと塗り込むと、焼きあがったときにピンッとヒレが立って躍動感のある仕上がりになります。獲れたてな新鮮さの伝わる一品は、視覚的にも美味しさを感じられるでしょう。
炭火で焼くのが一番!
もちろん旬の新鮮な鮎であれば、自宅の魚焼きグリル、フィッシュロースター、フライパンなど、何で焼いても美味しいことに間違いはありません。
しかし、鮎の塩焼きを最大限に味わいたいのであれば、おすすめはなんといっても炭火焼き!炭火焼きは他の調理方法に比べて手間も時間もかかります。それでも手間暇をかけた分、まるで高級料亭の一品かのような絶品の鮎の塩焼きを堪能できます。
炭火焼きはキャンプ場やバーベキュー場でしかできないイメージがある方もいるかもしれませんが、自宅でも楽しめる串焼きろばたや小さめのバーベキューコンロが用意できれば自宅でも気軽に炭火焼きが楽しめます。炭火でじっくり時間をかけた鮎の塩焼きは、炭の香ばしい香りがしたり、じゅうじゅうと音がしたり、五感で美味しさを感じられる絶品です!
鮎の塩焼きは塩が命!
鮎の塩焼きは、塩を振って焼くだけのシンプルな料理。
しかしシンプルで簡単だからこそ、唯一の塩の味が決め手になります。塩にこだわらないと味気がなかったり、塩辛すぎてしまったり、鮎の良さを最大限に引き出せません。
まるで高級料亭の一品のような絶品の鮎の塩焼きを作るためにも、ぜひ塩にはこだわってお好みのものを見つけてみてください。
鮎の塩焼きにおすすめなのは天然・自然塩
鮎の塩焼きにおすすめの塩は天然塩やせ自然塩と呼ばれる精製塩や再生加工塩以外の塩です。
天然塩や自然塩は種類がとても多く、海水や湖水、岩塩などに含まれている 豊富なミネラル(塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム)が含まれており甘み・旨味・苦味などのバランスが物によって異なる特徴があります。さらに天日干しをしたり、釜で煮詰めたりと製法によっても種類が別れます。天然塩の種類は多いものの、どれも精製塩や再生加工塩と比較して塩味がやわらかい傾向にあります。
中でも鮎の塩焼きに向いているのは塩気が強い岩塩より、マイルドな海水塩です。
中でもおすすめなのは藻塩
中でもおすすめなのは、藻塩です。
藻塩とは、ホンダワラなどの海藻を海水塩を作る際に浸し、海藻成分を配合した塩です。旨みとなる海藻成分で、色は淡いベージュになります。藻塩は海水と海藻の旨みが凝縮したまろやかな口あたりが特徴です。
海藻の旨みと鮎は相性抜群!藻塩で焼いた鮎の塩焼きは、噛むほどに味わい深い極上の風味を感じられます。
鮎の塩焼きにおすすめの塩3選
鮎の塩焼きにおすすめの藻塩を厳選して3つご紹介します。気になるものがあれば、ぜひチェックしてみてください。
蒲刈物産 海人の藻塩
海人の藻塩は藻塩の中でも特に有名かつ人気で、料理の旨みや甘みを引き出してくれます。
茶色に近い色味の商品がほとんどの藻塩ですが、海人の藻塩はベージュのような優しい色味なのが特徴です。藻塩を作る際に使われる海水とホンダワラはともに国産品のものを使用しており、特に海水は日本の渚百選にも選定された海岸から汲み上げられています。
独自のこだわりの製法を用いており、かん水を煮詰める作業は10個以上の平釜で6時間から8時間以上の時間をかけて煮詰められます。煮詰めていくうちに出るアクは、丁寧に人の手で取り除かれるのです。
まろやかな味に仕上げるポイントは、完成した結晶を分離させる際に程よくにがりを残ことです。まろやかな塩味でさまざまな素材の旨みを引き出してくれます。
白松 瀬戸内の花藻塩
瀬戸内の花藻塩は、食欲をそそる優しい塩気が魅力です。粗塩タイプで、ぎゅっと旨みが濃縮されています。調理にはもちろん、塩気が強いので漬物の味付けにもぴったりです。素材の味を活かしたい鮎の塩焼きでも、藻塩の優しい塩気が浸み込みさらに美味しくなること間違いなしです。
海藻二段漬込み製法を採用しており、天日干しした海藻を海水に漬け込み、平釜で煮詰めてにがりを抽出します。さらに抽出したにがりに海藻を漬け込み、海藻の旨みを余すことなく抽出しているのが瀬戸内の花藻塩の旨みのポイントです。
多田フィロソフィ 淡路島の藻塩 茶 PREMIUM
淡路島の藻塩茶PREMIUMは、藻塩の名産地である瀬戸内の東側に位置する淡路島で製塩された藻塩です。塩作りに精通した職人が4日間かけて作るのが特徴です。
ほんのり色付いた優しい色味の藻塩が、素材の味を自然に引き立たせてくれます。淡路島の藻塩茶PREMIUMは藻塩ならではの控えめな塩気と、ほんのり感じる甘みがどんな料理ともよく合います。塩が活きる料理と相性が良いので、鮎と塩で味の決まる鮎の塩焼きにはぴったりです。
塩にこだわって鮎の塩焼きを作ってみよう!
6月に旬を迎える鮎は塩焼きで楽しみたい!鮎の塩焼きは塩を塗って焼くだけのシンプルな料理なので、唯一の塩にはこだわるのが美味しく作るためのポイントです。鮎の塩焼きには特に素材の旨みや甘みを引き出せる天然塩・自然塩がおすすめです。中でも藻塩はまろやかな口当たりで絶品の鮎の塩焼きにしてくれること間違いなし!ぜひこれからの鮎は塩にこだわって鮎の塩焼きで楽しんでみてください。