ChatGPTは膨大なテキストデータや情報を学習し、会話をするように受け答えができるAIです。OREND STOCKでは飲食店の方向けに仕入れなどの情報をお伝えしていますが、ChatGPTを飲食店でも活用できるのでは?ということで「新メニューのレシピ」を考えてもらいました!今回は丼(どんぶり)編。さてどんなレシピを提案してくれるのでしょうか…。
対話型AI「ChatGPT」は何でもできる!?
ChatGPTは、2022年11月にOpenAIが開発した大規模な言語モデルです。GPTとは「Generative Pre-trained Transformer」の略で、事前に提供されたデータを使って学習しているため、人間が話すように流暢に文章を生成できるのが特徴です。
ChatGPTと聞くと、使うのに難しそうなイメージがあるかもしれませんが、「〇〇を使ったおいしい丼のレシピを教えて?」と人と会話をするように質問するだけで、答えを返してくれます。
気軽にAIの力を借りることができるので、早速使ってみましょう。
ChatGPTに丼のレシピを考えてもらおう!
「レシピを考えすぎて、似たようなレシピばかり頭に浮かぶ…」そんなときにはChatGPTにレシピを考えてもらっても良いのではないでしょうか。
提供された案をそのまま使うことができずとも、新しい発見や良いヒントが見つかるかもしれません。ここからは、ChatGPTが考えた丼のレシピを3つ紹介していきます。
レシピ1.飲食店向けオリジナル丼「海鮮和風チラシ丼」
ChatGPTに「飲食店向けで、丼の新しいメニューを考えてください。」とお願いしてみたところ、「海鮮和風チラシ丼」を提案してくれました。
まずは、レシピや作り方を見てみましょう。
【レシピ名】海鮮和風チラシ丼
user
あなたはプロの料理人です。飲食店向けに、丼の新しいメニューを考えてください。材料は2人分で教えてください。
ChatGPT
新しい丼メニューを考案できます。以下は2人分の丼メニューのアイデアです。
【材料】(2人分)
- 200gの新鮮なマグロ刺身(生食用)
- 200gの新鮮な鯛刺身(生食用)
- 2カップの寿司飯(しゃり)
- 1/2カップの納豆
- 2枚の焼きのり(海苔)
- 2個の切り干し大根の漬物
- 2個の生卵
- しょうゆ 1/4カップ
- 1/4カップのみりん
- 1/4カップの酒
- 2つの青ねぎ、みじん切り
- 1つのわさび
- ごま、おろししょうが(お好みで)
【作り方】
- まず、新鮮なマグロ刺身と鯛刺身に掛けて、丼の上に盛り付けます。
- 寿司飯を2つの丼に分けて敷き詰め、魚の上に均等に配分します。
- 納豆を丼に加え、切り干し大根の漬物を丼の隅に置きます。
- 生卵を割って、各丼の中央に置きます。
- しょうゆ、みりん、酒を混ぜ合わせ、生卵を混ぜます。
- お好みで、青ねぎ、ごま、おろししょうが、わさびをトッピングします。
- 2つの切り干し大根の漬物と焼きのりを添えて、完成です。
この海鮮和風チラシ丼は、新鮮な魚の美味しさと、納豆、生卵、おろししょうが、わさびなどの風味豊かな具材が絶妙に組み合わさっています。飲食店向けのメニューとして提供すると、お客様に新しい和食を提供します。味わいを楽しんでいただけることと思います。
見た目は納豆丼ですが、実は海鮮チラシ丼になっているというメニューです。
宝箱を開けると宝が出てくるように、ご飯を食べ進めるとおいしい刺身が出てくるワクワク感のある丼ですが、ご飯の熱で刺し身がぬるくなってしまうでしょう。
せっかくのアイデアですが、魚のおいしさが損なわれてしまうことが心配な場合は、刺し身もご飯の上にのせる方が良いかもしれません。
また、納豆も使っているヘルシーな印象なので、魚を角切りにしてオクラやすりおろした山芋も一緒にトッピングした女性向けの丼にしてみても良さそうです。
ChatGPTが提供してくれた案をそのまま採用するのは難しい場合もあるため、レシピのヒントをもらうという使い方をしてみましょう。
レシピ2.一風変わっているけどおいしいオリジナル丼「インド風チキンタンドリーバーガー丼」
ChatGPTに「飲食店向けで、一風変わっているけどおいしい丼の新しいメニューを考えてください。」とお願いしてみたところ、「インド風チキンタンドリーバーガー丼」を提案してくれました。
丼なのにバーガーとは、変わった丼に期待できます。早速レシピを見てみましょう。
【レシピ名】インド風チキンタンドリーバーガー丼
user
あなたはプロの料理人です。飲食店向けで、一風変わっているけどおいしい丼の新しいメニューを考えてください。材料は2人分で教えてください。
ChatGPT
ちょっと変わったなんだか美味しい丼メニューのアイデアを提案します。以下はその新しいメニューの材料と調理手順です。
【材料】(2人分)
タンドリーチキン:
- 2枚の鶏もも肉(骨なし、皮なし)
- 1/2カップのヨーグルト
- 2大さじのタンドリーペースト
- 1大さじのレモン汁
- 1小さじの生姜ペースト
- 1 小さなじのにくペースト
- 1小さじのクミンパウダー
- 1 小さじのコリアンダーパウダー
- 1/2小さじのパプリカ
- 塩とこしょう
その他の材料
- 2カップのごはん
- 1/2カップのマンゴーチャツネソース
- 1/2カップのサラダ野菜(トマト、キュウリ、レタスなど)
- 2つのハンバーガーバンズ
- フレッシュコリアンダーとライムのくし刺し(飾り用)
【作り方】
タンドリーチキン
- 鶏もも肉に切り込みを入れ、タンドリーチキンの下ごしらえを行います。
- ヨーグルト、タンドリーペースト、レモン汁、生姜ペースト、にんにくペースト、クミンパウダー、コリアンダーパウダー、パプリカ、塩、こしょうを混ぜて、鶏もも肉にマリネします。1時間以上冷蔵庫で寝かせます。
- 鶏もも肉をオーブンで焼くか、グリルで焼いて調理します。完全に火が通るまで調理し、焼き目がつくまで焼きます。
- 鶏肉を冷まし、薄切りにします。
盛り付け
- 2つのハンバーガーバンズをトーストします。
- 2つの丼にごはんを盛り付け、その上にサラダ野菜を盛り付け、タンドリーチキンをのせます。
- マンゴーチャツネソースをチキンにかけ、フレッシュコリアンダーとライムのくし刺しを飾ります。
- ハンバーガーバンズを添えて、完成です。
このインド風チキンタンドリーバーガー丼は、新鮮な味わいのタンドリーチキンに、マンゴーチャツネソースの甘さとサラダ野菜の爽やかさが絶妙に調和した一風変わった丼メニューです。新しい味わいを楽しんでいただけることでしょう。
スパイシーなタンドリーチキンの丼は、あまり見かけないかもしれません。さらに、ハンバーガーバンズまでトッピングされたガッツリ丼。
カフェや喫茶店の男性向けメニューとして採用してみても良さそうです。
レシピ3.面白さ重視のオリジナル丼「トリュフ風味の豪華牛丼」
ChatGPTに「飲食店向けで、面白さ重視で牛丼の新しいメニューを考えてください。」とお願いしてみたところ、「トリュフ風味の豪華牛丼」を提案してくれました。
高級感のある丼レシピのようです。作り方を確認していきましょう。
【レシピ名】トリュフ風味の豪華牛丼
user
あなたはプロの料理人です。飲食店向けで、面白さ重視で牛丼の新しいメニューを考えてください。材料は2人分でお願いします。
ChatGPT
もちろん、新しい面白い牛丼メニューを考えてみましょう。以下は2人分のおすすめの牛丼メニューです。
【材料】(2人分)
- 牛肉(薄切り、薄く切っておく) – 300g
- トリュフオイル – 2大さじ
- トリュフ刻み – 10g
- 玉ねぎ – 1個(薄切り)
- しょうが – 1片(みじん切り)
- だし汁 – 1カップ(昆布と鰹節から取った出汁がベスト)
- しょうゆ – 2大さじ
- みりん – 2大さじ
- 砂糖 – 1大さじ
- ご飯 – 2人分
- 青ねぎ – 2本(斜め薄切り)
- 卵黄 – 2個
【作り方】
- フライパンにトリュフオイルを熱し、しょうがを炒めます。
- 牛肉を加え、炒めている間に砂糖を振りかけ、薄く炒めます。
- 玉ねぎを加え、しんなりするまで炒め続けます。
- だし汁、しょうゆ、みりんを加え、中火で煮立てます。煮立ったら火を止めます。
- ご飯をボウルに盛り、上に牛肉と玉ねぎのトリュフ風味の出汁をかけます。
- トリュフ刻み、青ねぎ、卵黄をトッピングして完成です。
この牛丼は、贅沢なトリュフ風味と出汁の旨味が牛肉と絶妙に組み合わさり、新しい味わいを楽しむことができます。卵黄がクリーミーさをプラスし、お客様に高級感ある一皿を提供できることでしょう。
鰹と昆布出汁、トリュフが香る高級料亭でも出せるような、良い提案をしてくれました。
玉ねぎを炒める前に牛肉を入れていますが、加熱しすぎると肉は固くなってしまうため、入れる順番を逆にした方が良いかもしれません。
飲食店の業務活用にAIは使える?ChatGPTにできること・できないこと
ChatGPTにもできること・できないことがあります。ChatGPTのできること・得意なことを活かせば、飲食店の業務効率化をサポートしてくれる最強アイテムになるでしょう。
ChatGPTの特徴をふまえて、飲食店業務ではどんなことに活かせて、どんなことには向いていないのかをチェックしていきましょう。
ChatGPTにできること
ChatGPTは2021年9月までの莫大なデータを学習しているため、そこから組み立てるようにして質問に対する回答を生成しています。そのため、「牛丼の基本的な作り方を教えて」「海鮮ちらし寿司のネタはどんな種類がある?」など、ある程度答えが決まっているものに対しての回答が得意です。
また、「言語モデル」というだけあって文章作成を得意とするため、飲食店の業務に活かすことができます。
例えば、お店の宣伝効果もあるSNSは画像も大切ですが、それと同じくらいテキストでの説明も大切です。ただ、忙しい店舗営業の合間や業務終了後に考えるのは大変でしょう。そんなときにChatGPTにお願いすれば一瞬で文章を作成してくれ、効率アップを図れます。
そのほかにも、会話形式で利用できるためアイデア出しができる、新メニューのネーミング案を出してもらえる、食材の相性を簡単に調べられるなど利用方法はさまざまです。今までつい後回しにしがちな業務の負担が減るだけでなく、別の業務への時間をつくり出すことにも繋がります。
ChatGPTにできないこと
ChatGPTは、言葉の意味を理解していたり、人間のようにChatGPT自身の考えを持っていたりするわけではありません。
学習したデータの中から言葉のパターンを組み合わせたり、つなぎ合わせているだけなので、これまでになかったまったく新しいアイデアを考え出すことはできません。そのため、回答に違和感があったり、思うような回答を得られなかったりということもあります。
またChatGPTは、2021年9月までの情報から学習しているため、最新の情報をふまえた回答はしてもらえないことは心得ておきましょう。
※2023年10月時点のChatGPT3.5の場合です。
ChatGPTを使いこなすために覚えておきたいこと
ChatGPTは、気軽に質問できて瞬時に回答してくれる、便利なアイテムです。
しかし、場合によっては思うような回答を貰えなかったり、逆に非効率になってしまったりすることもあります。
ChatGPTを使いこなすために、2つのポイントを確認しておきましょう。
ChatGPTにどう質問するかが大切
ChatGPTから、より具体的でイメージと近い回答を得るためには「役割を明確にする」「逆に質問してみる」「できるだけ具体的に質問する」ということを意識して質問することが大切です。
ChatGPTに「新しい丼レシピを考えて!」とお願いすると、アボカド丼や一般的な豚丼のレシピを提案してくれました。おいしそうではありますが、どちらかというと家庭向けのレシピです。そこで、「あなたはプロの料理人です。飲食店向けに新しい丼レシピを考えてください。」とChatGPTの役割を明確にしたことで、先述したような飲食店向け・特別感のあるレシピを提案してくれました。
また、「和風が良いのですが、必要な情報があれば教えてください。」と逆質問してみると、「ベースとなる食材や、調理法など詳細を教えてください。」と箇条書きで教えてほしい項目の提案をしてくれました。
ここで、より具体的に質問することで、欲しかったアイデアをより鮮明にレシピに落とし込んで提供してくれるでしょう。
ChatGPTにお願いしたいこと別に、チャットルームを使い分けよう
ChatGPTを使うときには、レシピを考えるルーム、SNSの宣伝文を考えるルームなど話題別に分けることがおすすめです。
チャットルームでは、これまで会話したことが積み重なっていくため、「前回と似たような宣伝文を作成して!」など追加のお願いしやすくなります。過去のチャットルームは、画面左側に自動的に一覧表示されるため、いつでも会話を再開することができます。
また、1つのチャットルームでいろいろなことを質問してしまうと、遡るのが大変だったり、見返したい回答を探すのに効率が悪くなったりすることが考えられます。
せっかく業務効率を良くするアイテムなのに、使い方によって非効率になってしまうため工夫して使いこなすことが大切です。
ChatGPTは店舗経営の良き相談相手になれるかも!
AIやChatGPTは飲食店で活かせるイメージを持たない方も多くいるかもしれませんが、実はさまざまな業務に活かすことができます。
ChatGPTは、莫大なデータから欲しい情報を瞬時に分かりやすく教えてくれます。
レシピの考案から、宣伝効果のあるSNSの投稿内容を考えてくれたり、アイデアを出すための話し相手にもなってくれたり、忙しい店舗経営者の良き相談相手になってくれるでしょう。
飲食店の経営やサービス向上のためにChatGPTを取り入れて、より良いお店づくりをしていきましょう。