バターの仕入れ先おすすめ5選|種類やおいしい食べ方も解説

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バターの種類と適した料理

バターは種類によって風味や使い方が異なります。主なバターの種類とそれぞれに適した料理を紹介するので、仕入れやメニュー開発の参考にしてみてください。

無塩バター

無塩バターはその名の通り、塩分が加えられていないバターです。純粋な、バターそのものの風味が楽しめるでしょう。無塩バターを使う主なメリットは次の通りです。

【塩分量をコントロールできる】

無塩バターには塩分が入っていないため、料理の塩分量を自由にコントロールできます。塩分制限が必要な場合や、料理の塩味を細かく調整したい場合に適しています。

【多目的に使用できる】

無塩バターは塩分量の調整次第でさまざまな料理に使えます。ケーキ、パイ生地などの甘いお菓子にはもちろん、ソースやソテー、パスタなどの料理にも幅広く活用できます。

【風味を引き立てる】

無塩バターは、バターそのものの風味を存分に楽しむことができ、料理に使われるほかの素材を引き立ててくれます。バター自体の豊かなクリーミーさや濃厚さを生かした、味わい深い料理を作れるでしょう。

【健康志向のターゲットにアピールできる】

無塩バターは塩分ゼロ、調理の仕方次第で塩分量を自由にコントロールできます。減塩メニューの開発にも向いており、健康志向の層にもアピールできるメニュー・お店づくりがでしょう。

【適した料理】

  • 焼き菓子
  • ソース
  • フレンチトースト
  • パンケーキ など

有塩バター

有塩バターは塩分が加えられたバターで、無塩バターよりも塩味があります。バター独特のコクと塩味のバランスが絶妙で、多くの料理に使われています。有塩バターを使う主なメリットは次の通りです。

【食材の旨みを引き出す】

塩分は料理において重要な役割を果たします。有塩バターの塩味が食材の旨みを引き出し、料理全体の味わいを深めてくれるでしょう。特にソテーやグリル料理などに有塩バターを使うと、食材の風味がより一層引き立ちます。

【保存が利きやすい】

塩には食材の保存性を高める働きがあります。塩の入った有塩バターは鮮度を長く保てるのです。飲食店では、バターを長期間使用する場合や冷蔵保存が必要な場合、有塩バターを選ぶことが一般的です。

【適した料理】

  • トーストやパンに塗る
  • ステーキ
  • グリル料理
  • ソテーや炒め物
  • パイ生地やクッキー など

パイ生地やクッキーなどの甘い焼き菓子に有塩バターを使うことで、塩味のアクセントを加えられます。甘味と塩味の組み合わせが、奥行きのある味わいを引き立てます。

発酵バター

発酵バターは、バターの原料であるクリームに乳酸菌を加え、時間をかけて発酵させたバターです。日本ではあまり使われませんが、バター発祥の地であるヨーロッパでは発酵バターが主流です。

発酵させることにより、ほかのバターにはない酸味と深いコクが生まれます。

ただ、非発酵のバターと比べて鮮度が落ちやすいデメリットがあります。開封したら早めに使い切りましょう。小分けにして冷凍保存する方法もありますが、その場合も1ヵ月ほどで使い切るのがおすすめです。

発酵バターを使う主なメリットは次の通りです。

【風味の豊かさ】

発酵バターは、発酵の過程により独特の風味と深いコク、酸味を持ちます。ほかのバターにはない酸味や香りが加わり、バター自体の深い味わいが楽しめるでしょう。発酵バターを使うことで、料理にコクや奥行きを与えてくれます。

【主張の強い料理に適している】

発酵バターは非発酵のバターよりも風味が強く、ある程度の主張を持った料理に適しています。特にシンプルな味付けの料理においては、発酵バターの風味が引き立ち、一味違った仕上がりになるでしょう。

【体に良い】

乳酸菌を使ってクリームを発酵させる発酵バターには、ヨーグルトに近い健康効果があるといわれています。通常のバターよりも体に良いというイメージがあり、健康志向の層にアピールできるでしょう。

【ライバル店との差別化】

ヨーロッパでは主流の発酵バターも、日本ではあまり使われていません。保存が利きづらいこともあり、発酵バターを使っている飲食店は少ないでしょう。

独特の風味とコクがある発酵バターは、トーストに塗るだけでもほかのバターとは一味違う仕上がりになります。グルメなお客さんは味の違いに気付くかもしれませんし、「珍しい発酵バターを使っています」とメニュー表などでアピールすることもできます。

【適した料理】

  • クロワッサン
  • デニッシュ
  • ソース
  • クリーム
  • 一品料理
  • グリル料理 など

グラスフェッドバター

グラスフェッドバターは、牧草だけを食べた牛のミルクから作られるバターです。鮮やかな黄色と、上品であっさりとした後味が特徴ですが、バターの風味もしっかりと楽しめます。

狭い島国の日本では牧草だけで牛を飼育するのが難しく、日本に流通するほとんどのグラスフェッドバターは輸入品です。そのため一般的なバターと比べて1.5倍ほど割高で、希少な国産品となると価格はさらに高くなります。

【上品な風味とあっさりとした後味】

グラスフェッドバターは上品な風味とあっさりとした後味が特徴で、一般的なバターと比べてクセがありません。いつものバターをグラスフェッドバターに変えてみるだけで、料理の仕上がりも大きく変わってくるでしょう。

【豊富な栄養成分】

グラスフェッドバターには普通のバターにはない栄養成分が豊富に含まれています。牧草地での餌付けにより、オメガ3脂肪酸やリノール酸などの栄養素が豊富に含まれ、血液をサラサラにする効果が期待できるでしょう。

バターの主成分は脂肪ですが、グラスフェッドバターには不飽和脂肪酸という良質な脂肪が多く含まれています。これは魚や植物などに含まれる脂肪で、人間の体内では合成できません。

無塩バターや発酵バター以上に、健康志向の高い層にアピールできるでしょう。

【エシカル消費】

エシカル(Ethical)は「倫理的な」という意味で、社会課題の解決やそれに取り組む事業者を応援することを意識した消費を「エシカル消費」といいます。

グラスフェッドバターは牛が自然な環境で育てられ、飼料に化学的な添加物や遺伝子組み換え原料を使用しないため、エシカルな選択肢としても評価されています。

持続可能な畜産業の支持や、食材の品質や生産方法にこだわる飲食店にとって魅力的な選択肢といえるでしょう。「エシカル」「サステナブル」などのトレンドにもマッチしています。

【適した料理】

  • 一品料理
  • シンプルな料理
  • トースト
  • バターコーヒー など

飲食店はバターをどこから仕入れる?3つの仕入先

一見シンプルな食材のバターにもさまざまな種類があります。仕入れにこだわることでライバル店との差別化したり、お店のファンを増やしたりできるでしょう。

そんなバターはどこから仕入れられるのか、豊富な種類を取り扱っているのはどこなのか、3つの仕入先を紹介します。

業務用スーパー

業務用スーパーは一般のスーパーよりも安価で大容量の商品を扱っています。飲食店向けにさまざまな種類の商品をそろえているお店も多いです。

品揃えや使いやすさは次に紹介する2つの仕入先よりも劣るかもしれませんが、いざというときの買出しには便利です。食材が切れてしまったときのために、お店の近くにはどんな業務用スーパーがあるか把握しておきましょう。

食材卸

食材卸は生鮮食品から加工品、調味料まで、さまざまな食材を扱う卸売業者です。業者にもよりますが、通常のスーパーや業務用スーパーよりも、バターの種類も多いでしょう。

「価格交渉ができる」「掛売り対応で支払いをまとめられる」「お店まで商品を届けてくれる」など、品揃え以外のメリットも多いです。

専門店やメーカー

仕入れにこだわるなら、バター・乳製品の専門店やメーカーを選びたいです。ほかの仕入先と比べて圧倒的な品揃えがあり、同じものなら卸よりも安価で仕入れができるでしょう。メーカーの中にはOEM(オリジナル商品の開発)に対応した会社もあります。

バターや乳製品に精通しており、飲食店向けのサービスとしてメニュー開発やお店のコンセプトに合った商品の提案をしてくれるところもあります。

バターの仕入先おすすめ8選

バターの仕入先としておすすめの専門店・メーカーを紹介します。

雪印メグミルク株式会社

雪印メグミルク株式会社
  • 日本有数の乳製品メーカー
  • 業務用商品の品揃えも豊富
  • サステナビリティ経営を推進

雪印メグミルクは、言わずと知れた日本有数の乳製品メーカーです。バターはもちろん、チーズやクリーム、牛乳などさまざまな乳製品を扱っています。業務用製品の取り扱いもあり、飲食店なら一般小売店では手に入らない商品も手に入ります。

サステナビリティ経営を推進する企業でもあり、「オーガニック」「エシカル」などのイメージを大切にしたいお店の仕入先としてもおすすめです。

公式サイト:雪印メグミルク株式会社 – 未来は、ミルクの中にある。

株式会社明治乳業

株式会社明治乳業
  • クセがなくさわやかな後味のバター
  • 製菓材料の取り扱いも豊富
  • 業務用製品はカカオ素材が中心

雪印メグミルクと並び、明治乳業も日本有数の乳製品メーカーとして知られています。取り扱うバターはクセのないコクとさわやかな後味が特徴の北海道産のものです。

バター以外では、特に製菓材料の取り扱いが豊富です。業務用製品はカカオ素材が中心で、パティスリーやベーカリーなどの仕入先としておすすめできます。

公式サイト:株式会社 明治 – Meiji Co., Ltd.

よつ葉乳業株式会社

よつ葉乳業株式会社
  • 北海道のおいしさを届ける乳製品メーカー
  • バターのラインナップが豊富
  • 業務用製品の取り扱いも多い

よつ葉乳業は日本最大の牛乳産地・北海道の乳製品メーカーです。「北海道のおいしさを、まっすぐ。」をキャッチコピーに、広大な北海道が育んだ牛乳使用の製品を作っています。

ほかのメーカーと比べてもバターのラインナップが豊富で、無塩・有塩バターはもちろん、発酵バターも扱っています。発酵バターだけで3種類の商品があり、お店やメニューに合った素材を追求できるでしょう。

業務用製品の取り扱いも多く、乳製品の仕入先に困っているお店にもおすすめです。

公式サイト:北海道のおいしさを、まっすぐ。よつ葉

株式会社塚田牛乳

株式会社塚田牛乳
  • 乳製品に特化した品揃え
  • オリジナルの生クリームとバターを販売
  • 限定生産の塚田ホワイトバター

塚田牛乳は乳飲料・乳製品に強いメーカーです。1901年に初代社長が自ら乳牛を飼い、牛乳の製造販売を始めたところから大きくなった歴史ある会社で、牛乳衛生功労者として厚生大臣賞を何度も受賞しています。

徹底した衛生管理と、業界全体の向上に努めてきた会社であり、エシカルな仕入先としてもアピールしやすいでしょう。

限定生産の塚田ホワイトバターは保存料・着色料不使用で、鮮度の高い牛乳と食塩だけで手作りされています。濃厚な味と香りが特徴の、味わい深いバターです。

公式サイト:商品ラインナップ – 塚田牛乳

小岩井乳業株式会社

小岩井乳業株式会社
  • ヨーロッパの伝統製法から生まれる発酵バター
  • 良い生乳を作るために、土づくりからこだわり抜く
  • さまざまな種類の、高品質の乳製品

小岩井乳業は牛乳やヨーグルトなどで有名な乳製品メーカーです。

バターの取り扱いは「小岩井 純良バター」「小岩井 レーズンアンドバター」のみですが、これらは乳酸菌で発酵させるヨーロッパの伝統製法を取り入れ、手間と時間をかけて丁寧に作られた逸品です。

バターに限らず、おいしい乳製品は高品質な生乳から生まれます。より良い生乳・乳製品を作るために、土づくり・草づくり・牛づくりからこだわり抜いてきた、由緒ある企業です。

公式サイト:小岩井乳業株式会社

お店やメニューのコンセプトに合ったバターを仕入れ、ライバル店と差別化を

一見シンプルな食材のバターですが、無塩・有塩・発酵・グラスフェッドなどその種類はさまざまです。ほとんど生乳だけで作られるバターは素材の味がダイレクトに活きてくる食材であり、こだわりだしたらキリがありません。

だからこそ、バターの仕入れにこだわることでライバル店との差別化ができます。無塩か有塩かだけでなく、メニューに応じて発酵バターやグラスフェッドバターなどを使い分ければ、料理の味わいも変わってくるでしょう。

本記事で紹介したメーカーの中で気になるところがあったら、まずは公式サイトをチェックしてみてください。業務用製品を扱うメーカーも多いので、気になる商品を見つけたらまずは問い合わせをしてみましょう。

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