羊肉の仕入先おすすめ5選|基礎知識と取引先の見つけ方

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羊肉は私たち日本人にあまり馴染みがなく知識が少ないことから、他の食肉と比較して仕入れが難しい食材です。本記事では、飲食店が抑えるべき食肉仕入れの基礎知識と、羊肉の仕入先におすすめの5社を紹介します。

取引先を選ぶ前に押さえておきたい、食肉仕入の基礎知識

肉の品種や部位に関する知識

食肉を仕入れる際、最も基本的で必要な知識は、肉の品種や部位に関する知識。どんな料理にはどんな品種・部位が合うのか絶対に抑えておきましょう。

仕入価格の相場知識

食材の仕入れ価格の相場を知っておくことも重要です。食肉は、品種や部位、産地などで相場が大きく変わります。粗悪品を高く買ってしまうことがないよう、しっかり調べておきましょう。

仕入単位に関する知識

飲食店での食肉の仕入れは、ブロック単位で行うことが基本です。仕入先によっては小ロットでの仕入れもできるため、確認しておきましょう。

仕入先に関する知識

食肉を扱う仕入先の候補はたくさんあるため、仕入先の選択や確保は難しいでしょう。いい品を適正価格で販売してくれる業者、市場の情報を教えてくれる業者との取引がよいでしょう。

肉の良し悪しを見抜く力

食肉は品の良し悪しで、味も価格も大きく変化します。よい肉を仕入れることができるよう、食肉に関する知識を身に着けることや市場の情報を調べることが大切です。

羊肉の特徴

羊肉は、牛肉・豚肉・鶏肉に比べて日本ではあまり食べる機会がない印象ですが、世界の多くの国ではなくてはならない食肉として親しまれています。

牛肉や豚肉よりやわらかい肉質で、高タンパク・低カロリーで栄養豊富なお肉です。

日本に出回る羊肉のほとんどは外国産で、国産の羊肉はわずか0.6%しか流通していません。流通する羊肉で最も多いのはオーストラリア産で全体の63%、次に多いのがニュージーランド産で35%を占めています。

ここから、輸入羊肉がほとんどで、国産羊肉は希少であることがわかります。

羊肉の種類

羊肉には、大きく分けてラムとマトンの2種類があります。

2つの違いや特徴を紹介します。

ラム

ラムとは、生後1年未満の永久門歯が1本も生えていない子羊の肉のことです。

淡いピンク色をしていて、小ぶりで羊肉特有の独特な香りやクセがなく、食べやすいお肉です。

牛肉や豚肉と比較して柔らかい肉質、高タンパク・低カロリー、ビタミンなどが豊富で栄養満点、コレステロールが溜まらず消化が良い点が特徴です。

ラム肉を使った料理としては、ジンギスカンやラムチョップが有名です。

ちなみに、ラムの中でも生後2~3か月以内の母乳のみで育った「乳飲み子羊」のことを「ミルクラム」と呼びます。ほのかな甘いミルキーな香りが特徴です。

羊の出産シーズンは毎年2~3月で、このミルクラムが食べられるのは5~6月のみであり、とても希少な食材です。

マトン

マトンとは、生後2年以上の永久門歯が2本以上生えた成羊の肉のことです。

ラム肉に比べてやや赤みがかった色をしていて、風味豊かで程よい歯ごたえがあり、旨味や脂がしっかりと感じられる味わい深いお肉です。

日本では昔冷凍技術が発達していなかった時代に出回った低品質冷凍物のせいで、「マトンは臭い」というイメージが強いですが、正しく鮮度管理されたマトンの独特な臭みは、旨味として認識できます。

マトンはインドカレーなどに多く用いられています。

また、生後1年以上2年未満の羊肉は、ホゲットやイヤリングと呼ばれていますが、日本ではほとんど流通していません。

いい羊肉の見分け方

お肉屋さんやスーパーに行くと様々な羊肉が並んでいますが、その中でおいしい羊肉を見分けるにはどうしたらいいのでしょうか?

いい羊肉のポイントは、色や産地にあります。

色で選ぶ

まず注目するべきなのは羊肉の色味です。赤みの部分はきれいな赤色、もしくはきれいなピンク色のもの、脂身の部分は新鮮な白色のものを選ぶとよいでしょう。

濃すぎる赤色や赤黒くなっているものは鮮度が落ちているものです。また、臭いにおいがするものや、赤い液体がでてきているものは、鮮度が落ちている証拠なので、選ばないようにしましょう。

産地で選ぶ

国産の羊肉はおいしいですが、希少で価格も高いです。そのため、臭みが少なく価格もリーズナブルなオーストラリア産やニュージーランド産のものを選ぶとよいでしょう。

羊肉の調理方法

羊肉の独特な臭みが苦手な方も多いでしょう。

種類別の調理法や独特な臭みを消すおすすめの調理法を紹介します。

臭み消しには香辛料がおすすめ

やはり気になる羊肉の独特な臭み消しには、香辛料を加えて調理することがポイントです。羊肉は香りが強いぶん、スパイスとの相性がばっちりです。

ラム肉料理を日常的によく食べるヨーロッパや中東地域では、羊肉料理に香辛料を使うことが一般的です。羊肉は、ローズマリー、オレガノ、タイムなどの清涼感のあるスパイスを使うことで臭みを消せます。

ラム肉を使った料理には、エスニックな香りが特徴のクミンがおすすめです。カレーやエスニック料理に多く使われるスパイスで、苦みと辛味を併せ持つ香りが特徴です。羊肉が苦手な人はぜひクミンから試してみてください。

また、シナモンやハーブも相性がいいといわれています。スパイスは数種類を合わせることでより深みがでるため、さまざまなスパイスにチャレンジするとよいでしょう。

脂身を切り落とすことも臭みけしに

香辛料を使用するだけでなく、脂身を切り落とすことも臭み消しに有効です。臭いのもとである脂肪酸は、脂身部分に含まれています。においの原因となる余分な脂身を、下処理の段階で取り除く、あるいは調理段階で数か所脂身に切り込みを入れ、余分な脂を溶かすことで、独特な臭みを消すことができます。

タレやお酒、果物に漬けこんで食べやすく

臭みが苦手な方には、にんにくが効いたタレに漬けこんで調理するのがおすすめです。にんにくの強い香りが、羊肉の臭みを打ち消してくれます。

特にジンギスカンは、にんにくたっぷりのタレで焼くとよいでしょう。

また、お酒に漬けこむことで食べやすくなります。一晩漬けこむことが理想的ですが、30分程度漬け込むと、臭いが十分消えるでしょう。

この際焼酎を使うと、お酒臭さが残ってしまうため、日本酒やワインを使用するのがおすすめです。

果物の果汁に漬けこむ方法もあります。例えばパイナップルは、酵素の働きによってお肉を柔らかくする効果もあります。臭みを消して食べやすくなるだけでなく、お肉が柔らかくよりおいしくなるという、一石二鳥です。

フルーツを用意するのが難しい場合は、フルーツのお酢やジュースの使用も有効です。

羊肉の保管方法

羊肉はどのように保存すればよいのか、保存期間はどれくらいなのかを解説します。

保存に困った方はぜひ参考にしてみてください。

冷蔵保存

ラム肉は絶対に常温で保存してはいけません。

保存方法の一つとして、冷蔵保存があります。ラム肉は、冷蔵室で2~3日、パーシャル室で1~2週間の保存が可能です。ペーパータオルでしっかり水気を拭き取り、ラップやアルミホイルに空気が入らないように包み、冷蔵保存しましょう。

冷凍保存

冷凍での保存も可能です。冷凍保存したラム肉は、約1か月の間、栄養素を損なわずに保存することができます。袋に入れるかラップに包み、適度に空気を抜いて冷凍庫で保存します。空気を抜く際、強く空気を抜きすぎると、ドリップと呼ばれる赤い液体がでてしまうため、空気は適度に抜きましょう。

長期間の保存が可能ですが、一度解凍してしまうと痛みが早くなるため、使用する際は調理直前の解凍がおすすめです。

羊肉はどこから仕入れる?3つの仕入先

飲食店の羊肉の仕入先として、「食品卸」「精肉店」「精肉会社」の3つが挙げられます。それぞれの特徴を解説します。

食品卸

食肉(羊肉)の仕入先としてまず挙げられるのが、食品卸です。近年ではECサイトで受注して全国配送を行っている食品卸業者も多く、全国どこからでも仕入れることができます。小売店では入手が難しい部位や、まとまった量を一度に仕入れできる点が特徴です。

精肉店

精肉店から仕入れる方法もあります。精肉店はそれぞれこだわりの食肉を扱っているため、良い肉を仕入れることができるでしょう。しかし、精肉店のこだわりと自社のこだわりが合うかがわからない点が難しいでしょう。

精肉会社

精肉会社からの仕入れもおすすめです。安定的な仕入れができるメリットがあります。

飲食店におすすめの羊肉の仕入先5選

羊肉を扱う飲食店の仕入先として、おすすめの卸売業者を5つ紹介します。

なみかた羊肉店-ストレスフリーで良質な羊肉- 

なみかた羊肉店

・産地にこだわった良質な羊肉

・こだわりの目利きと熟練の職人技による品質向上

・国産羊肉の購入も可能

なみかた羊肉店は、昭和33年、たった2坪の店から始まった羊肉店です。

羊は繊細で神経質なため、育つ環境や餌が味に大きく影響します。なみかた羊肉店は、オーストラリア南部産の羊肉を取り扱っています。オーストラリア南部は温帯性気候で豊かな四季があり、高温湿気を嫌う羊たちにとって最適な環境であるため、ストレスフリーで良質な羊肉に仕上がります。

「お客様に安心・安全な食肉を提供する」ため、社長自らオーストラリアの取引牧場や加工工場を訪れ、環境や加工技術、衛生管理を視察し、厳しい判断基準で品質向上を目指しています。

また、4代にわたって受け継がれてきた経験とノウハウの蓄積で、お客様に自信を持って羊肉を提供しています。

希少な国産羊肉の購入も可能です。日本産の羊肉は、世界にも引けをとらない素晴らしい品質です。また国産羊の内臓も数量限定で販売しています。国産羊肉の取り扱いを考えている飲食店におすすめです。

詳細:なみかた羊肉店 公式HP

株式会社プレコフーズ-新鮮で安全な羊肉の各部位の豊富な品揃え- 

株式会社プレコフーズ

・各部位の豊富な品ぞろえが特徴

・激戦区東京での飲食店取引実績No.1

・迅速な配達スピード

株式会社プレコフーズは、生鮮三品をはじめとする業務用の総合食品卸です。

主にラムの販売をしており、骨付きロースや肩肉、もも肉など、羊肉各部位を豊富に取り揃えている点が特徴です。

注文は1000円から可能で、ニーズに合わせて小ロットからお届けします。多くの飲食店が並ぶ激戦区東京での取引実績はNo.1です。

社員による笑顔の流通システムにより、迅速な配達を行っています。午前1時までの注文で当日中にお届けします。飲食店にとって頼もしい流通システムです。

詳細:株式会社プレコフーズ公式サイト

千歳ラム工房-北海道の貴重なサフォーク羊- 

千歳ラム工房

・北海道ならではの貴重な羊肉

・取り揃え豊富な味付けジンギスカン

・2万円以上の注文で送料無料

千歳ラム工房は、株式会社肉の山本が運営する食肉産直サイトです。

北海道の大自然の中で育った大変貴重な羊肉であるサフォーク羊を取り扱っています。臭みが少なく脂に甘みがあり、少しの歯ごたえの中に旨味をしっかりと感じられる最高級のラム肉です。サフォーク羊は肉用種として最高な品種ですが、生産量が非常に少ないため、ジンギスカン発祥の地である北海道でも貴重とされています。

醤油ベースのオリジナルタレや、北海道民おなじみの『ベル成吉思汗のタレ』を基本ベースにした、醤油ベースに酸味と香辛野菜、スパイスをブレンドしたタレ、味噌ベースのタレなど、豊富な種類があります。

1配送につき2万円以上の注文で、全国送料無料で配送します。飲食店は多くの仕入が必要なため、お得に仕入れができるでしょう。

詳細:千歳ラム工房公式online shop

ジンギスカンWeb-羊肉専門Webサイト- 

ジンギスカンWeb

・3代続く秘伝レシピのジンギスカン

・専門店ならではの豊富な部位

・貴重な北海道産羊肉の取り扱い

ジンギスカンWebは、昭和3年創業、北海道の東洋肉店が運営する羊肉専門Webサイトです。

東洋肉店の味付きジンギスカンは、歴史が受け継がれてきた道北スタイルのジンギスカンです。漬けこみダレは3代受け継がれてきた秘伝のレシピで、長い間愛されています。

羊肉の目利きが厳選した、専門店ならではの豊富な部位を取り揃えています。ブロックからスライスまで、ラム肉マトン肉それぞれの部位から自社の目的にあった商品を選ぶことができます。

めぇめぇ牧場のサフォークラムや、松山農場のホゲットなど、北海道産羊肉も入荷します。

塊肉だけでなく、100g単位でスライスも販売しています。少量だけ使用したい方にもおすすめです。

詳細:ジンギスカンWeb公式

株式会社オザワ食肉センター-LINEでらくらくカンタン発注- 

株式会社オザワ食肉センター

・低コスト・高品質な商品

・HACCP基準の衛生管理

・LINEでかんたん発注可能

株式会社オザワ食肉センターは、昭和5年創業の業務用食肉卸です。

最新の機器や設備、大量生産による低コスト化、徹底したクオリティチェックなどにより、常に安定した品質の商品を提供しています。長年にわたって培った職人技により、億悪様の要望に応える高い技術があります。

国際的に認められている食品衛生管理手法であるHACCPの認証、オゾンシステムの導入など、徹底した衛生管理を行っています。

オザワ食肉センターの発注にはLINEを使用しています。一切費用をかけることなく、いつでもどこでも発注することができます。簡単で間違いもなく、発注漏れの心配もないでしょう。

詳細:株式会社オザワ食肉センター公式HP

飲食店を開く際には、羊肉仕入れの知識を身に着け、信頼できる取引先を見つけよう

前述したように、羊肉はあまり馴染みがないため、仕入れが難しい食材です。

良い羊肉を仕入れるには、知識を身に着けることと信頼できる取引先を見つけることが重要です。

本記事で紹介した5社は、どこも高品質で安心な信頼できるところばかりです。気になる会社があれば、まずは公式サイトから問い合わせしてみてください。

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