馬肉の仕入先おすすめ5選|基礎知識や取引先の見つけ方も解説

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馬肉は足の早い食材でもあるため、鮮度のいいものや品質の良し悪しを見極めることが求められる、仕入れが難しい食材です。本記事では飲食店が押さえるべき馬肉仕入れの知識と、仕入先としておすすめの5社を厳選して紹介します。

仕入先を選ぶ前に押さえておきたい、食肉仕入れの基礎知識

飲食店にとって馬肉を含めた食肉は仕入れが難しい食材です。いい肉は価格が高く仕入も難しいでしょう。ここでは飲食店の食肉仕入れで最低限必要となる知識を紹介します。

肉の品種や部位に関する知識

食肉仕入れにおける最も基本的な知識として、肉の品種や部位に関する知識は欠かせません。どんなメニューにどんな品種、どの部位が合うのか、基礎知識を押さえておきましょう。

仕入価格の相場と知識

食肉に限らず、食材の仕入価格の相場はチェックしておきましょう。特に食肉は品の良し悪し、品種や部位で価格が大きく変わります。粗悪品を高く買わされることのないよう、下調べや情報収集は入念に行いましょう。

仕入単位に関する知識

食肉はほかの食材と比べ、仕入先の確保が難しいでしょう。いい品を適正価格で卸してくれる業者、食材をただ卸してくれるのではなく、食肉に関するさまざまな情報を提供してくれる業者を選びたいです。

肉の良し悪しを見抜く力

先述の通り、食肉は品の良し悪しで味も価格も大きく変わります。質の低い肉を高く買わされることのないよう、知識をつけること、市場に関する最新情報をキャッチすることは大切です。

肉の良し悪しを見抜く眼と、食材だけでなく情報も提供してくれる仕入先が必要です。

良い馬肉の見分け方

食肉の知識を押さえたところで、いったいいい馬肉を見極めるためにはどこに注目すればよいのでしょうか。ここではいい馬肉の見分け方について解説していきます。

新鮮な馬肉の色

新鮮な馬肉の色は暗赤色といって赤黒い色をしています。これは鉄分が多く含まれているためです。馬肉は一旦空気に触れると酸化が始まり、真空パックなどから開封して10~15分ほど経つと鮮やかな赤色に変化します。

馬肉が有名な産地を知る

馬肉は牛や豚に比べると日常的に食べられている地域は限定されており、生産においても限定的です。いい馬肉を仕入れるためにも、有名な産地はしっかり押さえておきましょう。

馬肉の種類・特徴

部位別の違い

馬肉の部位別の特徴の違いについてまとめておきます。

部位特徴
ほほあっさりとした旨みのある部位で、硬めの肉質が特徴です。
タン舌の部位で、食感がよく甘みがあります。
肩ロース(くらした)霜降りの多い肩の部分で、赤身と脂のバランスがよく、サッパリとした味わいが特徴です。
ロースバラと肩ロースの間の部位で、肉のきめが細かいのが特徴です。
たてがみ(コーネ)たてがみの下にある真っ白な脂身の部分です。脂なのにあっさりして、食べやすいのが特徴があります。
ヒレ赤身の部分で柔らかく、脂肪が少ないのが特徴です。
前バラ(三枚バラ)サシがしっかりとはいっており、トロとも呼ばれる高級部位です。
後バラ(ともばら)サシが入りやすいバラ系の部位で、サシの多さにくらべあっさりとした味わいが特徴です。
ふたえごあばら部分の三肉層になった部位で、コリコリとした食感が特徴です。
ランプロースとモモ肉の間の部位で、脂肪も少なく、柔らかいのが特徴です。
天丸モモ肉の一部で、上級赤身などと言われています。
モモ肉馬刺しとして食べられる中心の部位です。サッパリした風味ですが、噛み応えもあり脂肪の少ないのが特徴です。
ハツ(心臓)脂肪が少なく、あっさりしているのが特徴です。
レバー肝臓部分でも非常に希少な部位になります。
ホルモン大腸・小腸の部位で鍋料理によく使われます。
アキレス腱低脂肪・低カロリーで、嚙み応えも十分です。
馬肉の部位別の特徴の違い

産地別の違い

馬肉の生産量の上位は熊本県・福島県・青森県・福岡県など主に東北・九州地方が占めています。なかでも熊本県は40%以上のシェアを占めており、馬肉の本場と言えるでしょう。

熊本県では、「重種馬」という800㎏〜1t以上まで育つ馬を中心に飼育しています。身体が大きくサシが入りやすいため、牛肉のような美味しい霜降りの馬肉になります。熊本県内の畜産農家では、解体から真空パックまでの時間をなるべく短くし、できるだけ新鮮な状態で出荷しています。福島県では「軽種馬」という600㎏前後の競走馬やサラブレットを飼育しています。「重種馬」とは違いサシの少ないあっさりとした赤身の肉が特徴です。

生産地域によって馬肉の特徴も異なるので、お店で提供する料理に合った馬肉を仕入れましょう。

馬肉の調理方法と注意点

馬肉は生で食べる機会も多いため、取扱いや調理方法にはいくつか注意が必要です。

解凍方法

仕入れた馬肉は冷凍されて送られてきますが、冷凍馬肉を電子レンジで解凍するのはNGです。電子レンジで解凍してしまうと、中まで火が通ってしまい、食感が悪くなったり、馬肉のうまみ成分や脂が流れ出てしまったりします。

そのため冷凍馬肉を解凍するときは、冷蔵庫に入れて自然解凍するか、氷水に浸けてゆっくり解凍するのがおすすめです。

調理方法

馬肉をスライスして調理するときには、繊維目に逆らってスライスするのが基本です。繊維目に逆らうことで、馬肉本来の柔らかい食感を楽しめるようになります。

一方、繊維目に沿ってスライスすると、硬い食感になってしまうので、注意が必要です。赤身・霜降りを問わず、馬肉は繊維目に逆らってスライスするようにしましょう。

食中毒の予防

馬肉を生で食べるうえで最も注意するべきことは食中毒です。馬肉を食べて食中毒になってしまうと、下痢やおう吐を一時的に引き起こしてしまいます。

そのため馬肉は中心温度をマイナス20℃で48時間以上の冷凍処理するよう、厚生労働省より通達されています。一度空気に触れた馬肉は、日持ちしないため開封したらすぐに食べるよう心がけましょう。

馬肉の美味しい食べ方

馬肉といえば馬刺しとして食べるのがよく知られていますが、他にはどんな食べ方ができるのでしょうか。ここでは馬肉のおすすめ料理と美味しさをさらに引き出す食材や調味料を紹介します。

おすすめ料理

おすすめの馬肉料理を5つ紹介します。

料理名特徴
馬刺し馬肉を使った最も有名な料理です。馬肉本来の食感や甘みを楽しむことができます。
馬肉のカルパッチョ生食用の馬肉を使って、馬肉のカルパッチョを作るのもおすすめです。オリーブオイル・バルサミコ酢・醤油・おろしニンニクなど、好みに合わせた調味料でアレンジすることもできます。サッパリとした味付けは、おかずにもおつまみにもピッタリです。
馬肉のタタキブロック状の馬肉の表面をフライパンで焼いた料理です。焼くときにバターやオリーブオイルなどを使うと、違った香りや味わいを楽しむことができます。
馬肉ステーキ馬肉は生で食べても美味しいですが、火を通すことによって別の味わいを楽しむことができます。ジューシーな馬肉のステーキをぜひ試してみてください。
サクラ鍋サクラ鍋は馬肉を使った鍋料理です。地域によって作り方は異なりますが、基本的には鍋に馬肉の脂を溶かして、馬肉とごぼうを炒めます。水・味噌・日本酒・みりん・砂糖を加え、その後ニンジン・長ネギ・しらたき・キノコなどを入れればサクラ鍋の完成です。味噌と馬肉は相性がとてもよく、寒い季節にはピッタリの一杯を楽しむことができます。
おすすめの馬肉料理

馬肉3つの仕入先

飲食店の馬肉の仕入先には、「食品卸」「精肉店」「精肉会社」の3つが考えられます。それぞれの特徴を解説するので、自分に合った仕入先を探してみましょう。

食品卸

馬肉の仕入先として一般的なのが、食品卸です。いい馬肉を仕入れたいなら、一般的な食材卸よりも、食肉専門の卸売業者から仕入れるのがいいでしょう。卸売業者の中には馬肉専門の業者もあります。

精肉店

精肉店からの仕入も考えておくとよいでしょう。品質や品揃えは精肉会社には劣るかもしれませんが、食材が切れた時にすぐに買いに行けるメリットがあります。また何度も仕入れることでお得な情報を教えてくれるかもしれません。

精肉会社

馬肉の仕入れにとことんこだわるなら、精肉会社を選びましょう。食品卸や精肉店からは入手することが難しいこだわりの商品を仕入れられることもあります。中間コストが掛からないこともメリットです。

馬肉の仕入先おすすめ5選

ここでは飲食店におすすめな馬肉の仕入先を5つ紹介します。ぜひお店で仕入れる時の参考にしてみてください。

大阪馬肉屋株式会社-厳選された新鮮で美味しい馬肉- 

大阪馬肉屋株式会社
  • 新鮮な馬刺しで柔らかく、口の中でとろけるような食感
  • 美味しくてヘルシー
  • どの一流料理店よりも良い状態の馬刺しを販売

大阪馬肉屋は日本有数の馬刺し特産地から直送した、極上の馬刺し用の馬肉を購入できる馬肉の専門店です。中でも馬刺しが特徴で、新鮮な馬刺しは臭みも一切なく、とろけるような食感を味わうことができます。

販売している馬刺し用の馬肉はブロックに切り分け、すぐに真空パック冷凍処理が行われたものが運ばれてくるので、日本で食べられるどこの馬刺しよりも新鮮で美味しいのです。

詳細はこちら:大阪馬肉屋|馬刺し用馬肉販売専門店 (banikuya.jp)

株式会社ヒゴワン-さばきたての馬刺しを全国へ- 

株式会社ヒゴワン
  • 馬刺し本来の美味しさを引き出すために「手さばき」にこだわる
  • 取り扱う馬肉の種類と量も豊富
  • 世界レベルの衛生基準「HACCP」をクリア

株式会社ヒゴワンは熊本の高級馬肉専門店として、全国に馬肉の提供を行っています。馬刺しの本場熊本で長きにわたり馬と向き合い、特性を知り尽くす職人がひとつひとつ丁寧に、手さばきをしているのが特徴です。

熊本肥育の馬刺しは良好な肉質で風味が良いことが持ち味です。濃厚な赤身と上質のバランスに優れており、とろける脂と赤身の旨みを味わえます。ロット発注にも柔軟に対応しているので、おすすめです。

詳細はこちら:熊本産馬刺し・馬肉の仕入れ・卸売り|ヒゴイチフーズ (basashi-oroshi.net)

株式会社利他フーズ-本場熊本の希少な馬肉- 

株式会社利他フーズ
  • 希少な熊本馬刺しが特徴
  • 小分けなので使いたい時に使いたい分だけ
  • こだわりの飼料はA5和牛と同等のものを使用

株式会社利他フーズは業務用の馬刺し専門店です。馬刺しの本場熊本の、上質なサシの甘みと濃厚な肉自体の旨みが特徴です。柔らかく、臭みも少ないため高級感を味わえます。

利他フーズでは品質や鮮度にこだわる以外にも、廃棄ロスを最小限にするために50g(1人前)の小分けになっています。色々な馬肉メニューを開発したいと思っている人におすすめです。

詳細はこちら:業務用馬刺しの仕入れ・卸売りの馬刺し専門店|利他フーズ (ritafoods.jp)

株式会社オリトフーズ-カナダ、アルバータ州の馬肉- 

株式会社オリトフーズ
  • 安全・安心・美味しいの揃った極上の馬肉
  • 充実した業務用の馬肉を販売
  • 馬刺し用の醤油やユッケだれも購入可能

株式会社オリトフーズでは業務用の馬肉の販売を行っています。オリトの馬肉は、カナダアルバータ州 Bouvry社の馬肉を使用しており、世界一の馬肉肥育施設、家畜用飼料を生産する会社でもあります。

馬刺しや加熱用馬肉、燻製などに加工した馬肉を取り扱っており、品揃えが豊富です。アミノ酸系の味わいをもった柔らかいお肉で、クセがなく、どんな調理にも使えます。

詳細はこちら:こだわりの美味しい馬肉|株式会社オリトフーズ公式サイト (oritofoods.co.jp)

有限会社宮本精肉店-熊本といえば宮本精肉店の馬刺し- 

有限会社宮本精肉店
  • 大正八年に創業し、百有余年の歴史と実績を誇る
  • 馬刺しにこだわり馬刺しだけを追求してきた
  • 色鮮やかな桜色へのこだわり

宮本精肉店は、大正八年熊本県山鹿市に創業し、百有余年の歴史と実績を誇る老舗です。宮本精肉店のこだわりは「色・脂・味・鮮」にあります。色鮮やかな桜色へのこだわりや極め細やかに入った脂肪交雑(しもふり)が特徴的です。本場の馬肉を仕入れたい人におすすめです。

詳細はこちら:有限会社 宮本精肉店 (basashi.co.jp)

飲食店を開く前に知識を身に付け、信頼できる仕入先を見つけよう

食材の中でも、馬肉の仕入れは難しいです。鮮度管理や品質の良し悪しを見極める眼が求められます。

そのためには、信頼できる仕入先を見つけるのがいちばんです。単にいい馬肉を扱っているだけでなく、馬肉に関する知識と鮮度や味にこだわりをもっている仕入先を見つけましょう。

記事で紹介した仕入先はどこもこだわりを追求した馬肉を扱っており、信頼できるところばかりです。気になる会社があれば、まずは問い合わせや相談をしてみましょう。

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