雑穀とは
雑穀とは一般的に、イネ科の穀物のうち、米や小麦を除いた穀物の総称です。
日本雑穀協会では、「主食以外に日本人が利用している穀物の総称」と定義されています。
米と雑穀の違い
では、米と雑穀の違いはなんでしょうか?
雑穀米は白米に含まれていない穀物の栄養素を一度に摂取することができるため、白米に比べて栄養素が高いです。
また、雑穀米は白米と比較して糖質が低い傾向にあること、食物繊維が豊富であることも違いといえます。
雑穀の種類
ここでは、雑穀の種類を6つに分けて紹介します。
種類 | 特徴 |
もち麦 | もちもちで、プチっとした食感が楽しめるもち性の品種の大麦食物繊維が多く含まれている |
キヌア | 香りが香ばしい、低GI値食材必須アミノ酸をすべて含んでいる、食物繊維は白米の約10倍 |
発芽玄米 | 弾力とボリュームのある食感、普通の玄米より食べやすいGABAや食物繊維、鉄やマグネシウムなどを豊富に含んでいる |
黒米・黒豆 | 黒米は古代米の一種黒米・黒豆ともに抗酸化作用のあるアントシアニンが含まれる |
あまらんさす | ぷちぷちとした食感が特徴カルシウムや鉄分を豊富に含んでいる、カルシウムは白米の23倍 |
あわ | 五穀のひとつ、モチ種とウルチ種があるほかの雑穀に比べて、甘くてクセが少ない、鉄分が豊富 |
雑穀の2つの特徴
次に、雑穀の特徴を大きく2つ紹介します。
食物繊維が豊富
雑穀には食物繊維が多く含まれています。よって消化吸収に時間がかかるため、食後血糖値(GI値)の上昇を緩やかにしてくれます。
血糖値の急上昇は、脂肪の蓄積を促すインスリンの分泌を促すため、雑穀を食べることで必要以上に脂肪が溜まりにくくなり、ダイエットへの効果が期待できるでしょう。
また多くの雑穀に含まれる不溶性食物繊維は便秘・便通の改善に効果があり、水溶性食物繊維は腸内環境の改善に効果があると言われています。
栄養価が高い
多くの栄養価が含まれているのも特徴です。不足しがちなビタミンやミネラルを、雑穀を食べることで摂取することができます。
飲食店が雑穀メニューを開発する3つのメリット
では、飲食店が雑穀メニューを開発するメリットはどんなところにあるのでしょうか?
メニューの幅が広がる
雑穀には多くのさまざまな種類があり、種類によって味や食感などが異なるため、それぞれの特徴を活かした豊富な雑穀メニューの開発ができます。独自のメニューを開発すると、更なる集客も可能でしょう。
健康層にアプローチできる
上述したように、雑穀には豊富な食物繊維や多くの栄養価が含まれているため、健康層へのアプローチができるでしょう。
近年では健康志向の上昇が見られるため、健康を意識した多くの人々の集客が期待できます。
お店のこだわりをアピールできる
雑穀メニューを開発することは、お店がこだわりを持っていることのアピールにもなります。雑穀を取り扱っている飲食店は多くないため、雑穀メニューを作ることで、お店の健康意識や栄養価へのこだわりを示すことができます。
雑穀の美味しい炊き方
次に、雑穀の美味しい炊き方を紹介します。
基本的には白米を炊くのと同じですが、いくつかポイントがあります。
目安となる雑穀の分量
雑穀の分量は、お米1合に対して大さじ1杯くらいが目安です。
最初が不安な方は、小さじ1杯から始めるのが良いでしょう。
しっかりと浸透させる
美味しい雑穀米を炊くには、しっかりと浸水させることが必要です。夏は少なくとも30分、冬は1~2時間浸水させなければなりません。
よく浸水させることでふっくら炊き上げることができ、米の甘味も増すため、十分な浸水をすると良いでしょう。
雑穀の選び方
美味しい雑穀は、どのように選べばよいのでしょうか? おすすめの選び方を3つ紹介します。
雑穀の種類から選ぶ
それぞれの雑穀に含まれる栄養素や、わたしたちに与える健康効果は異なるため、目的に合った雑穀の種類から選ぶとよいでしょう。
食物繊維を多く摂取したいならもち麦を、必須アミノ酸の摂取にはキヌア、アンチエイジング効果を期待するなら黒米・黒豆など、それぞれの栄養価や効果に着目して選ぶのがおすすめです。
雑穀の生産者から選ぶ
毎日の食べるものであるため、雑穀の生産者はチェックしておきたいポイントです。
生産者によって産地や製造工程、農薬や化学肥料の有無など生産者によってさまざまな違いがあります。商品のホームページを確認するなど、生産者のこだわりから選ぶと良いでしょう。
多くの雑穀がブレンドされているものを選ぶ
雑穀からバランスよく栄養を摂りたいなら、多くの雑穀がブレンドされているものを選ぶのがおすすめです。ブレンド雑穀には数種類のブレンドから10種類以上のブレンドまで多くの種類があります。しかしブレンドされた種類が多すぎると、雑味を感じたり1つから摂取できる栄養素が少なくなってしまう可能性があるため、5~16種類のブレンドから始めるのがよいでしょう。
また、1つでさまざまな食感の雑穀を楽しめるのも、ブレンドされている雑穀のおすすめポイントです。
【厳選】雑穀の仕入先7選
おすすめの雑穀の仕入先を7農園紹介します。自社の目的にあった雑穀の仕入を検討してみましょう。
小田川農園 -雑穀パワーで自然の元気を届ける-
- 農薬不使用契約栽培や有機栽培を通した地球環境保全への取り組み
- 雑穀や無添加加工品の通販
- 全国宅配サービスの実施、7000円以上の購入で送料無料
小田川農園は、岩手の大自然の中で古来から育てられている穀類を栽培している農家です。
農薬不使用契約栽培や有機栽培を行うなど、安全を考えた研究・努力をしています。
穀類・有機米や無添加加工品の全国宅配を行っており、7000円以上の購入で送料無料になるため、まとめての購入がお得です。
詳細:小田川農園ホームページ
百匠屋-近江の小さな米農家-
- 減農薬・減化学肥料の雑穀米
- ふつうの雑穀米に比べて豆が大きく香ばしい、浸水時間なしでよいのが特徴
- 日本国内への配送、農舎での直販により購入可能
百匠屋は滋賀県の湖北地方にある米どころで家族で農業をする小さな農家です。
栽培するお米はすべて減農薬・減化学肥料の「特別栽培米」であり、おいしく、安心安全なお米を提供しています。
日本国内であれば宅急便で購入することができ、事前連絡すれば農舎で直接購入することも可能です。
詳細:百匠屋ホームページ
ミヤハラ農園-食の原点から本物を届ける-
- 食の原点から本物を届ける
- 雑穀や発芽にんにく卵黄、野菜などを販売
- お試しサイズから大容量サイズまでさまざまな量のもち麦を販売
ミヤハラ農園は、佐賀県の農園です。
雑穀だけでなく、発芽にんにく卵黄や野菜、お米、果物を生産・販売しています。
もち麦は、ワンコインから買えるお試しサイズから、お得な大容量サイズまであり、目的に合わせて購入することができます。
詳細:ミヤハラ農園ホームページ
百笑倶楽部-すべて国産・無農薬の雑穀米-
- 農薬・化学肥料の使用なし
- 自家生産の古代米と国産の雑穀のみ8種類をブレンドした雑穀米
- 生産者が直接配達
百笑倶楽部は、福岡県久留米市の農家で、平成5年(1993年)から農薬・化学肥料を使わずにお米を作り続けています。
無農薬にこだわり、化学肥料を一切使わずに育てられた安全なお米を生産しています。
雑穀米は自家生産している古代米と8種類の国産の雑穀をブレンドしたものです福岡県内や近隣県には、生産者が直接配達してれるのも魅力です。商品はネットショップやFAX、電話や注文フォームから注文可能です。
詳細:百笑倶楽部ホームページ
農家の米屋 森ファーム-すべて自社生産-
- JGAP・有機JAS認証農場
- オーガニック栽培や低農薬栽培、スプリングライスなどのこだわりの栽培方法
- すべて自社生産の雑穀米
農家の米屋森ファームは、茨城県古河市のJGAP・有機JAS認証農場です。
オーガニック栽培や低農薬栽培、地下水をくみ上げて育てるなど、こだわりの方法でお米を栽培しています。
雑穀米はすべて自家生産で、200g入りのお試しタイプや、お得な450gタイプがあり、必要な量に合わせて購入できます。
有機農園たかしま農場-農薬や化学肥料を使わない-
農薬や化学肥料を使わないお米づくり
蛍が飛び交う良好な環境
たかしま農場の技術だからできる粒張りのいい雑穀
有機農園たかしま農場は、北海道深川市にある、現在4代目の古くからの農場です。
環境にも私たちの健康にも優しい無農薬・無化学肥料のお米づくりにこだわっているのが特徴です。
肥沃な土・澄んだ空気・綺麗な水という条件が揃っており、蛍が飛び交うほどの良い環境が整っています。
五穀雑穀は、たかしま農場でブレンドした、粟・ひえ・いなきび・黒米・もち米をブレンドしたもので、粒張りのいい雑穀です。もちもちの食感と香ばしい香りを楽しむことができます。
すけろく自然農園-自然といきものにやさしくシンプルな手法で-
- 人や生き物にやさしい自然農法
- 虫の住処や土の保全を大切にした自然農園
- 化学肥料・化学農薬・除草剤を使用していない安全な栽培方法
すけろく自然農園は、岐阜県飛騨市河合町と愛知県江南市に畑を持つ農園です。
環境への配慮や畑仕事をする人のことを考え、自然農法を用いています。
化学肥料・化学農薬・除草剤を使用しないシンプルな手法で、雑穀や豆類、野菜を栽培しています。
商品は、野菜セットでの発送や圃場での直接販売、食べチョクから購入可能です。
【厳選】古代米の仕入先5選
黒米や赤米などの古代米も、雑穀の一種として注目を集めています。珍しい古代米を育てる農園を5つ紹介します。
あらかわファーム-食べて体調が良くなる理想的な食材-
- おいしいく食べて体調がよくなる理想的な食材
- 地形・土質・水質など条件がそろった特別な棚田での栽培
- 野菜や穀物をおいしく食べるためのレシピの提供
あらかわファームは、南房総ならではの特徴を生かした作物を生産している農園です。おいしいものを食べ、体調がよくなる、安心できる理想的な食材を生産しています。
出来上がった野菜や穀物を使ったレシピの提供を行っているため、作物をおいしく食べる方法を知ることができます。
穀物などの商品は、各通販サイトで購入することができます。
周田農園-山奥にたたずむ自然農の店-
- 山奥にある自然農の店
- 農薬・化学肥料を使用していない穀物
- 黒米や緑米などの雑穀を販売
周田農園は、伊豆の山奥で自然農を行う農園です。山に生息するさまざまな生き物の邪魔をしないように農薬や化学肥料は使用しておらず、また極力土を動かさないように農業を行うこだわりがあります。
手作りの柚子胡椒や、黒米、緑米などの雑穀を販売しています。
詳細:周田農園ホームページ
加賀米野菜基地-安心して食べられるオーガニックのお米-
- 化学肥料・化学合成農薬を使用しない安全なモノづくり
- 栄養価の高い野菜とお米
- 新鮮な状態での配送
加賀米野菜基地は、石川県の自然豊かな土地で、オーガニックのお米と野菜、それらを使った加工品の製造と販売を行っている会社です。化学肥料・化学合成農薬を使用しないオーガニック米を5品種作っています。
徹底した土づくり、菌の活用、生育サポートを行い、栄養価の高い作物を生産するというこだわりがあります。
温度・湿度管理を徹底したお米の鮮度保持をしているため、新鮮なおいしい状態で仕入れることができます。
農業福島園-九州福岡の、農薬も化学肥料も使わないお米-
- 農薬も化学肥料も使わないお米
- ”安心して食べることを楽しめる世界”を目指す
- 定期便や年間購入のサービスあり
農業福島園は、福岡県宗像市にある自然栽培を行う農家です。農薬も化学肥料も使わない安心なお米をつくっています。
定期便や年間購入のサービスを行っているため、飲食店の仕入におすすめです。
詳細:農業福島園ホームページ
宮本ファーム-素材にこだわり体に優しく-
- 有機肥料100%
- こだわりの鉄ミネラル農法
- 「材料にこだわり体に優しく」をテーマにした食づくり
宮本ファームは、昭和初期から続く京都伏見の農家です。有機肥料100%、殺虫殺菌剤不使用で、鉄ミネラルを土壌に施用し「圃場の地力」と「微生物の力」を活かした環境保全型栽培である、鉄ミネラル農法でお米を栽培しています。
「材料にこだわり体に優しく」をテーマに、安心して楽しめる食づくりを研究・発信しています。
こだわりの雑穀で多くの集客を目指そう!
雑穀にはさまざまな種類があり、それぞれ味や食感、栄養価などには違いがあります。
本記事で紹介したように、生産者によってたくさんのこだわりがあります。生産者こだわりの雑穀を仕入れ、メニュー開発することで、より多くの集客が期待できるでしょう。
記事で紹介した農園の中で気になるところがあったら、公式HPから問い合わせてみてください。