飲食店のドリンクはどう仕入れる?仕入れ先を選ぶポイントまとめ

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これから飲食店を開業する方は、食品はもちろんドリンクメニュー用の飲み物もどこから仕入れるか検討しなくてはいけません。ついつい後回しにしてしまいがちですが、ドリンクメニューもお店の人気を左右する大きな要因のひとつです。ドリンクの仕入れはどこからすれば良いのでしょうか。また、仕入れ先を決めるためのポイントにはどのようなものがあるのでしょうか。おすすめのドリンクの仕入れ先と合わせてご紹介します。

飲食店のドリンクの仕入れの基礎

飲食店を開業してドリンク、主にお酒を仕入れる場合、酒造メーカーから直接仕入れると思ってしまう方は少なくないでしょう。しかしお酒は酒造メーカーではなく、基本的には酒販店を通して仕入れられます。気になるお酒が酒造メーカーに問い合わせたとしても、近くの酒販店を紹介されます。

また、原価率についても理解しておきたいポイントです。飲食店は原価率30%程度が目安といわれています。これはすべてのメニューそれぞれの原価率を30%にするのではなく、飲食店の店単位で見た原価率を30%程度にするということです。そのため、多くの飲食店ではフードの原価率を少し高めに設定し、ドリンクの原価率を低く設定しています。そこでドリンクメニューを考えるにあたり、原価率やラインナップ選定の相談にのってくれる酒販店を見つけられるのが望ましいです。

飲食店がドリンクを仕入れる3つの方法 

酒造メーカーに問い合わせると酒販店を紹介されるケースが多いです。しかし、飲食店がドリンクを仕入れられるのは酒販店だけではありません。飲食店がドリンクを仕入れられる仕入れ先を3つご紹介します。自身で「ここなら」と思える仕入れ先を見つけるためにもチェックしてみてください。

業務用酒販店 

ドリンクの仕入れ先として最もメジャーかつおすすめなのは、業務用酒販店です。業務用酒販店では名前の通り業務専用商品が取り扱われています。つまり業務用酒販店には、わざわざ飲食店に足を運ばなくては飲めないお酒を扱える強みがあります。中でもコストダウンの強い味方であるPB(プライベートブランド)商品は、一般消費者向けのお店では手に入りません。

さらに、業務用酒販店ではお酒以外に備品類や調味料などの購入もできます。ドリンクと備品の発注先がまとめられるのは、管理者としても管理が楽になりメリットが感じられるでしょう。ビールサーバー、ドラフトタワー、ディスペンサーなどの什器類などの設備の設置も、業務用酒販店なら請け負ってもらえます。購買条件がつくメーカーのキャンペーンに参加できたりするメリットもあります。

最近ではほとんどの業務用酒販店でインターネットで注文できるので、スマホやパソコンから豊富な業務用商品を仕入れられるのも便利でしょう。

ディスカウントストア 

ディスカウントストアからもドリンクは仕入れられます。都心の駅近くの中~小規模の路面店や郊外の幹線道路沿いにある大型店など、ディスカウントストアは全国各地にあります。ディスカウントストアは豊富な種類のお酒が比較的安く手に入るメリットがあります。消費者向けに売場が作られていることもあり、新しいメニューを考える際のヒントも得られること間違いなし!

またディスカウントストアであれば、仕入れたい商品を実際に手に取って見られるメリットがあります。基本的な知識であればスタッフの方に質問すればある程度は教えてもらえるでしょう。

ただし一般消費者向けの商品しか置いておらず、お客様の中にはディスカウントストアでの売値を知ってしまっている方もいるかもしれません。

ディスカウントストアで購入したドリンクを飲食店で提供する場合には、仕入れ価格にコストを乗せて販売します。そのため、ディスカウントストアでの価格を知っているお客様には「割高だ」と感じられてしまうでしょう。特に知名度が高くテレビCMなどで宣伝されている商品をメニューにする際には、注意が必要です。

インターネット通販 

インターネット通販といっても、酒販店のオンラインストアがあったり、家電量販店が酒類をオンラインで販売していたり、通販専門サイトがあったりと、さまざまな購入場所があります。

インターネット通販には格が安いという最大のメリットがあります。インターネット通販はスタッフがいない分の人件費や在庫保管場所の家賃が抑えられていたり、並行輸入業者から仕入れたものが多かったりする分、低めに販売価格が設定されています。

その反面、返品や交換をする際の負担が大きいため注意が必要です。インターネット通販の場合、配送は専門業者に委託されています。そのため、万が一ラベル不良や商品欠損があった際には、自身で返品・交換の作業を行なわなくては行けません。さらに商品について質問や問い合わせをしたい場合など、お店とのやりとりがあまりスムーズではないという欠点もあります。他にもお客様も同じように購入できるため、商品名を検索されてしますとすぐに価格がわかってしまうこともあります。

飲食店のドリンクの仕入れ先を選ぶ4つのポイント 

仕入れ先を選ぶにあたり、特にチェックしておきたいポイントを4つ解説します。「ここがいいかな?」と思える仕入れ先があれば、紹介するポイントに当てはまっているかどうかチェックしてみてください。

1.品揃えと価格が適切か

口コミやSNSでの評判がどれだけ良くても、自分の飲食店に合う品揃えでなければ用はありません。仕入れ先として重要なのはどれだけ人気店なのかではなく、自身の店舗でも取り入れられそうな商品をどれほど豊富に取り扱っているかです。

さらに、どれだけ良い商品が揃っていたとしても価格が適切でなければ仕入れ続けるのは難しいでしょう。商品に見合った価格かどうか、自身の飲食店の原価率に適しているかどうかなどを良く見極める必要があります。仕入れ先はいきなり決めてしまうのではなく複数社比較検討し、仕入れ価格の相場の感覚を掴んだうえで決めるようにしましょう。

2.小ロットでの注文が可能か

柔軟な店舗運営を可能にするためにも、小ロットでの注文でこまめに仕入れられるよう小ロットでの注文に対応してくれる仕入れ先を選ぶのがおすすめです。特に最初の頃はどのドリンクに人気が集まる不透明です。ある程度どのドリンクが人気なのかがわかってきたら、徐々にロット数をあげられるか相談できるかどうかもチェックしておきたいポイントといえます。

3.注文から配達までのスケジュールが柔軟かどうか

仕入れ先を選ぶにあたり、欲しいときに欲しいものが手に入るかどうかは重要なポイントです。仕入れ先が急な注文に対応できるかどうかで、飲食店の運営は大きく左右されます。飲食店は常にスケジュール通りの運営ができて当たり前の世界ではありません。そのため、柔軟な対応をしてもらえるかどうかが重要です。

4.情報収集の場にできるか

飲食店を開業すると、お店に一日中引きこもりっぱなしで日々の業務に終われるようになってしまいます。そのため、開業前であればできていた周辺の飲食店のサービスやメニューなどの情報が得にくくなってしまいます。比べて新しい情報の収集が難しくなってしまいます。皮肉なことに、お店が軌道に乗り繁盛店になるほど新しい情報のキャッチアップが難しくなってしまうのです。

そこで、仕入れ先からはドリンクはもちろん情報も仕入れられるかどうかが重要になるのです。業務用酒販店とのつながりがあれば、営業担当者との会話の中で新しい情報をキャッチアップできる可能性があります。周辺の飲食店情報、他の繁盛店情報、最新のトレンドなどが知れたら儲けものでしょう。

業務用酒販店と契約する流れ 

業務用酒販店と契約を結ぶ場合には、以下の4つの手順に沿って手続きを進めます。

  1. 紹介や問い合わせなどでファーストコンタクトをとる
  2. 見積提案をもらう
  3. 条件の確認をする
  4. 契約を結ぶ

業務用酒販店は必ず複数店コンタクトを取るようにしましょう。そうすることで、それぞれの特徴を比べて検討できます。

飲食店のドリンクを仕入れる際の2つのマナー

飲食店のドリンクを仕入れる際ルールは特にないものの、守っておくと自分自身にとっても仕入れ先にとってもウィンウィンなマナーが2つあります。それぞれまとめてお伝えします。

1.仕入れ先は1つにまとめる

仕入れ先はひとつに絞り、まとめておくようにしましょう。もちろん、複数者の仕入れ先を持っていた場合、目的に合わせて使い分けたり、想定外の品切れリスクにも柔軟に対応できたりします。

しかし、請求タイミングがばらけてしまったり、管理が大変だったりなど、、複数の仕入れ先を持つなどのデメリットがあるのも確かです。どうしてものときのためのサブとなる仕入れ先を持っておくのは良いかもしれませんが、あくまでサブでメインは特になくて良いでしょう。

2.仕入れ先はある程度継続する

仕入れ先の変更は悪いことではありません。ただし、飲食店を開業してしばらくの間は同じ仕入れ先で継続して仕入れるのがおすすめです。軌道に乗るまでは今契約している仕入れ先が適切かどうかが、客層が安定しないことには適切に判断ができません。仕入れ先を開拓して変更するのであれば、営業が落ち着いてきてからがおすすめです。

おすすめの業務用酒販店3選

これから飲食店を開業するのにドリンクの仕入れ先を検討中の方に、3つおすすめの業務用酒販店をご紹介します。もちろん、他にも業務用酒販店は全国各地にたくさん存在します。参考程度にどのような業務用酒販店がおすすめなのか参考にしてみてください。

なんでも酒やカクヤス

なんでも酒やカクヤス
  • 年中無休の業務用酒販店
  • お店の近くの配達拠点から、冷やした状態で配送可能
  • 即日配送対応でいざというときも便利

聞いたことがある方も多いであろうなんでも酒やカクヤスは、年中無休の業務用酒販店です。受注はもちろん発送も365日間常に200ヶ所近い配達拠点よりお届けしてもらえます。近い飲食店であれば冷やした状態での配送も可能なので、注文して届いてすぐにお客様に提供できます。急な注文でも即日配送できるため、柔軟な対応が可能です。

なんでも酒やカクヤス 公式サイト

BAR PRO

BAR PRO
  • バー商材専門店
  • 午前9時までの注文で最短当日出荷
  • アルコールから割ものまで豊富な取扱

BAR PROは業務用バー商材専門仕入れ専門店です。ウイスキー、スピリッツ、ブランデー、リキュールなどはもちろん、割ものやジュースなども豊富に取り扱っています。平日午前9時までの注文であれば最短当日出荷も可能です。在庫の限りなどに左右されてはしまうものの、閉店後に注文を済ませてしまえば、翌営業日には出荷されていることになります。自分のお店の雰囲気に合っているのであれば、一度こちらで検討してみてはいかがでしょうか。

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BAR PRO 公式サイト

株式会社明治屋

株式会社明治屋
  • 大正11年創業の老舗問屋
  • 食品や穀物の仕入れも可能
  • 最新情報の提供で仕入れをサポート

株式会社明治屋は大正11年創業の業務用のお酒の卸問屋です。業務用のお酒以外に食品や穀物などの仕入れもこちらから可能です。取扱商品は常時5,000種類を超えるほど豊富で、日本酒、焼酎、ビール、ワイン、ウイスキー、リキュール類、オリジナル商品などさまざまな商品を取り揃えています。

豊富な経験をもとにさまざまなノウハウや最新情報を提供してもらえるため、仕入れ以外の観点からも自身の飲食店のためになる仕入れ先といえるでしょう。飲食店はじめたての方は、このようにノウハウの面でもサポートしてもらえる仕入れ先は貴重な存在といえます。

株式会社明治屋 公式サイト

飲食店にとってはドリンクは大事!慎重に仕入れ先を見つけよう

飲食店といえばフードメニューですが、ドリンクメニューのラインアップはお店の人気を左右する重要な要因です。自分のお店にはどのようなドリンクが合うのか、どれほどのラインアップを用意したいかなど、お店の雰囲気と相談しながらメニューを考えてみましょう。まずは固定でひとつ仕入れ先を見つけてみましょう。今後変更が必要になったとき、それに応じて見直せば良いです。今は条件に合った仕入れ先を見つけることに注力してみてください。

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