生クリームの仕入れ先おすすめ6選|原料による種類の違い、乳脂肪分ごとの特徴を紹介

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生クリームとホイップクリームの違い

生クリームもホイップクリームも乳製品で、両者には材料や脂肪の含有量、用途などの違いがあります。

まず、ホイップクリームはお菓子作り用として、泡立てて使うことを前提としたクリームです。砂糖をはじめとする原料が添付が多く、乳脂肪分の含有量は低め。安定剤やゲル化剤が含まれているためふわふわの状態を保ちやすく、デザートのトッピングとしてよく使われます。

生クリームはデザートだけでなく、料理にも使われます。乳脂肪分だけで作られているため濃厚なコクがあり、テクスチャーはホイップクリームよりも滑らかです。加熱しても分離しづらく、ソースやクリームスープなどの料理に使われることも多いです。

生クリーム・クリームの種類

生クリーム・クリームの種類は原料により分けられます。

動物性生クリーム

添加物なし、乳脂肪分18%以上で作られたクリームが生クリーム(動物性生クリーム)です。

牛乳から取り出された乳脂肪分のみで作られていて、原材料が牛乳以外のクリームと区別するために「純生クリーム」という表示で販売されていることが多いです。

料理やデザートの材料として幅広く使われています。料理ではソースやスープのベースとして、デザートやお菓子には濃厚な風味を加えるために使われることが多いです。加熱屋時間経過による分離が少なく、分離してもかき混ぜることで元に戻ります。

植物性クリーム

動物性生クリームの乳脂肪を、すべて植物性脂肪に置き換えたのが植物性クリームです。主な原料はパーム油やヤシ油で、動物性に比べてさっぱりとした味わい、軽い口当たりが特徴です。水や安定剤、乳化剤などが添付されていることもあります。

動物性生クリームと同じく、料理やデザートに幅広く使われているクリームです。味わいや口当たりの違いを活かしたい場合だけでなく、動物性の乳脂肪にアレルギーをもつ人に向けたメニューを作る際にも使われます。

アレルギーがある人、食事制限をしている人に向けた料理に使われることが多く、飲食店においては客層を広めたいときに仕入れたい食材といえます。

コンパウンドクリーム

コンパウンドとは「混合物」のことで、コンパウンドクリームは乳脂肪分に植物性脂肪を加えて作られたクリームです。生乳100%の動物性生クリームに比べると風味は弱くなりますが、口当たりが軽いこと、安価で購入できることなどのメリットがあります。

生クリームの選び方・使い分け

生クリーム(動物性生クリーム・純生クリーム)は、牛乳や生乳から乳脂肪分以外の成分を取り除き、乳脂肪分を18%以上にしたものを指します。この条件に当てはまるものはすべて生クリームですが、乳脂肪分の含有量で味わいや口当たりが変わってきます。

乳脂肪分18~30%

乳脂肪分18~30%は生クリームの中でも脂肪分が少なく、さっぱりとした味わいです。脂肪分が少ないため熱に弱く、加熱調理するよりも、コーヒー・紅茶などのホットドリンクに加えるような使い方が適しています。

乳脂肪分30%台

乳脂肪分が30%台の生クリームはふわふわとした口当たり、さっぱりした味わいを出したいときにおすすめです。

お菓子用であればホイップできるものでなくてはならず、乳脂肪分35~50%のものを選ぶことになります。軽めの口当たり・味わいに仕上げたいなら35~40%の乳脂肪分のクリームを選ぶといいでしょう。

乳脂肪分40%以上

濃厚な味わいの料理やお菓子を作りたいなら、乳脂肪分40%以上の生クリームがおすすめです。お菓子作りの場合はホイップできるものが適しているため、乳脂肪分50%以下のものが好ましいです。

飲食店は生クリームをどこから仕入れる?3つの仕入先

生クリームはスイーツや料理に幅広く使える食材です。ただ、動物性や植物性、乳脂肪分の含有量など、選ぶ際にチェックすべきポイントも多いです。

生クリームはどこから仕入れればいいのか、豊富な種類を取り扱っている仕入先の中から、飲食店にとっての使いやすいものを3つ紹介します。

業務用スーパー

業務用スーパーは一般のスーパーよりも安価で大容量の商品を扱っています。飲食店向けにさまざまな種類の商品をそろえているお店も多いです。

生クリームは原料や乳脂肪分などさまざまなポイントをチェックしなければならず、一般のスーパーでは欲しいものが手に入らないこともあるでしょう。

品揃えや使いやすさは次に紹介する2つの仕入先よりも劣るかもしれませんが、いざというときの買出しには便利です。食材が切れてしまったときのために、お店の近くにはどんな業務用スーパーがあるか把握しておきましょう。

食材卸

食材卸は生鮮食品から加工品、調味料まで、さまざまな食材を扱う卸売業者です。業者にもよりますが、通常のスーパーや業務用スーパーよりも、生クリームの種類も多いでしょう。

「価格交渉ができる」「掛売り対応で支払いをまとめられる」「お店まで商品を届けてくれる」など、品揃え以外のメリットも多いです。

専門店やメーカー

仕入れにこだわるなら、乳製品の専門店やメーカーを選びたいです。ほかの仕入先と比べて圧倒的な品揃えがあり、同じものなら卸よりも安価で仕入れができるでしょう。

生クリームの仕入先おすすめ6選

生クリームの仕入先としておすすめの専門店・メーカーを紹介します。

雪印メグミルク株式会社

雪印メグミルク株式会社
  • 日本有数の乳製品メーカー
  • 業務用商品の品揃えも豊富
  • 公式サイトでさまざまなレシピを公開

雪印メグミルクは、言わずと知れた日本有数の乳製品メーカーです。

生クリームはもちろん、チーズやヨーグルトなどの乳製品を豊富に取り揃えているので、クリーム系やスープ、ソースなど幅広いメニューの材料が仕入れられるでしょう。業務用製品の取り扱いもあり、飲食店なら一般小売店では手に入らない商品も手に入ります。

公式サイトでは乳製品を使ったさまざまなレシピを紹介しています。ときどき覗いてみると、メニュー開発の参考になるかもしれません。

【生クリームの取り扱い】

  • ホイップクリーム(植物性脂肪40%)
  • ホイップクリーム(植物性脂肪30%)
  • 料理用コンパウンドクリーム(乳脂肪分15%、植物性脂肪分15%)
  • 北海道産生クリーム(乳脂肪分43%)

公式サイト:雪印メグミルク株式会社 – 未来は、ミルクの中にある。

株式会社明治乳業

株式会社明治乳業
  • 乳脂肪分40%の生クリーム
  • 製菓材料の取り扱いも豊富
  • 業務用製品はカカオ素材が中心

雪印メグミルクと並び、明治乳業も日本有数の乳製品メーカーとして知られています。生クリームには同社の牛乳「明治おいしい牛乳」を使った、乳脂肪分40%の濃厚なクリームを作っています。

2023年6月時点では、生クリームの取り扱いは1種類のみですが、業務用の製菓材料の取り扱いが豊富です。特にカカオのラインナップが豊富で、パティスリーやベーカリーなどの仕入先に適しています。

【生クリームの取り扱い】

  • 北海道産生クリーム(乳脂肪分40%)

公式サイト:株式会社 明治 – Meiji Co., Ltd.

よつ葉乳業株式会社

よつ葉乳業株式会社
  • 北海道産の生乳を使った生クリーム
  • 業務用にさまざまな生クリームを提供
  • クリーム以外の乳製品も豊富

よつ葉乳業は北海道の乳製品メーカーです。「北海道のおいしさを、まっすぐ。」をキャッチコピーに、北海道の生乳を使った高品質の乳製品を作っています。

業務用クリームのラインナップが豊富なのが特徴で、35~47%のさまざまな用途の生クリームをそろえています。生乳の産地ごとにクリームを作っているのもポイントで、十勝産と根釧産を選べます。

クリーム以外ではヨーグルトやバターなどの取り扱いが豊富で、デザート用はもちろん、料理用としても使いやすいです。

【生クリームの取り扱い】

  • 乳脂肪分47%純生クリーム(十勝・根釧産)
  • 乳脂肪分42%純生クリーム(根釧産)
  • 乳脂肪分40%純生クリーム(十勝産)
  • 乳脂肪分38%純生クリーム(根釧産)
  • 乳脂肪分35%純生クリーム(十勝・根釧産)
  • コンパウンドクリーム
  • チョコレートクリーム

※すべて1000ml

公式サイト:北海道のおいしさを、まっすぐ。よつ葉

株式会社塚田牛乳

株式会社塚田牛乳
  • 乳製品に特化した品揃え
  • シンプルで高品質な製品
  • 1000mlの大容量

塚田牛乳は1901年創業の歴史ある乳製品メーカーです。初代社長が自ら乳牛を飼い、牛乳の製造販売を行ったことから始まり、衛生管理と業界全体の向上に努めてきました。その実績が評価され、牛乳衛生功労者として厚生大臣賞を何度も受賞しています。

生クリームは乳脂肪分47%のものと36%のものを、ともに1000mlパックで販売。業務用におすすめのサイズです。乳脂肪分47%は200mlパックもあるので、少しだけ必要なお店はこちらを選ぶといいでしょう。

生クリーム以外では限定生産の「塚田ホワイトバター」がおすすめです。保存料・着色料不使用、鮮度の高い牛乳と食塩だけで作った、珍しい白いバターです。白いバターは見た目のインパクトもあり、お店の宣伝にも使いやすいでしょう。

【生クリームの取り扱い】

  • 乳脂肪分47%純生クリーム(1000ml・200ml)
  • 乳脂肪分36%純生クリーム(1000ml)

公式サイト:商品ラインナップ – 塚田牛乳

森永乳業株式会社

森永乳業株式会社
  • 業務用の大容量生クリームを豊富にラインナップ
  • 冷凍ホイップクリームも充実
  • 業務用アイスクリーム・ソフトミックスあり

森永乳業も雪印や明治と並ぶ乳製品メーカーですが、森永は業務用生クリームの品揃えが特に充実しています。

乳脂肪分40%以上の純生クリーム・調理用クリームを1000mlの大容量で取り揃えています。冷凍ホイップも種類豊富に取り扱っているので、デザートを充実させたいお店にもおすすめです。

ほかにも業務用のアイスクリームやソフトミックスなどを製造・販売しています。

【生クリームの取り扱い】

  • 乳脂肪分45%生クリーム(2種類あり、1000ml×12個)
  • 乳脂肪分41%生クリーム(1000ml×12個)
  • 乳脂肪分40%調理用クリーム(1000ml×12個)
  • 乳脂肪分20%冷凍ホイップ(600ml×12個)
  • 乳脂肪分12%冷凍ホイップ(600ml×12個、1000ml×24個)
  • 乳脂肪分10%冷凍ホイップ(1000ml×24個)
  • パフェ・クレープ用冷凍ホイップ(1000ml×12個)
  • パン用冷凍ホイップ(1000ml×24個)
  • 冷凍チョコレートホイップ(600ml×12個)

公式サイト:森永乳業株式会社

オーム乳業株式会社

オーム乳業株式会社
  • 味と口当たりにこだわったさまざまなクリーム
  • 絞りたての生乳を使った「ピュアクリーム」シリーズ
  • 受注生産の「クレーム・ソワニエ」シリーズ

オーム乳業は本記事で紹介するメーカーの中でも、生クリームへのこだわりが特に強く、製品ラインナップも豊富な会社です。

生クリームは絞りたての生乳を使ったピュアクリームシリーズと、製法に徹底的にこだわり受注生産されるクレーム・ソワニエシリーズがあります。

ホイップクリームの種類も豊富で、「スペシャル」「雪」「月」「ブレンド」など、食感と口溶けの異なるさまざまな製品を提供しています。

【生クリームの取り扱い】

  • クレーム・ソワニエ48
  • クレーム・ソワニエ35
  • ピュアクリーム48
  • ピュアクリーム42
  • ピュアクリーム40
  • ピュアクリーム38
  • ピュアクリーム35

※すべて1000ml

【ホイップクリームの取り扱い】

  • フレホイップスペシャル(乳脂肪分10%、植物性脂肪分30%)
  • 雪(乳脂肪分30%、植物性脂肪分15%)
  • 月(乳脂肪分18%、植物性脂肪分27%)
  • ブレンドホイップ38(乳脂肪分20%、植物性脂肪分18%)
  • ブレンドホイップライト(乳脂肪分5%、植物性脂肪分33%)
  • クレームショコラ(ベルギー産クーベルチュール使用、乳脂肪分10%、植物性脂肪分18%)
  • シャルムショコラ(ガーナ産カカオ豆使用、乳脂肪分3%、植物性脂肪分24%)

※すべて1000ml

公式サイト:オーム乳業株式会社

生クリームは奥が深い!メニューに合ったクリームを仕入れ、理想の味わいと口溶けを

生クリームは原料や乳脂肪分などの違いにより、味わい・食感・口溶け・風味が変わってきます。デザートから料理まで幅広く使える生クリームですが、メニューごとに使うものを変えることで、理想の味わいを追求できるでしょう。

本記事で紹介したメーカーの中で気になるところがあったら、まずは公式サイトをチェックしてみてください。特にオーム乳業・森永乳業・よつ葉乳業はさまざまなクリームを取り揃えているおすすめのメーカーです。

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