牛肉を買いたい方の中で、黒毛和牛の名を聞いたことがない人はいないのではないでしょうか。よく耳にする国産牛、黒毛和牛、和牛はどのように違うのでしょうか。または同じものを指すのでしょうか。これから牛肉を取り扱いたいと思っている方であれば必ず押さえておきたい!黒毛和牛がどのような牛肉なのかを産地やお勧めの直販業者と合わせてご紹介します。
そもそも国産牛と和牛の違いとは?
和牛でありながらも外国産のものを見たことがある方は少なくないでしょう。それでは、そもそも国産牛と和牛にはどのような違いがあるのでしょうか。
国産牛は牛の品種を問わず、日本で飼育されたものを指します。外国種や輸入牛であっても、飼育された期間が最も長い場所が日本であれば国産牛として出荷されます。日本で飼育されれば外国生まれの牛でも国産牛になるのです。
それに対して和牛とは、和牛として明確に定められた黒毛和種(黒毛和牛)、褐毛和種(あか牛)、日本短角種(短角牛)、無角和種の4種類の品種の牛を指します。産地がどこであれ、血統が和牛として定められた品種またはそれらを掛け合わせたものであれば、和牛になるのです。
【参照】
国産牛肉は4つに分類できる!
国産牛肉には肉専用種、乳用種、交雑種(和牛と乳用種の交配)、外国種の4つがあります。その中でも乳用種や交雑種が国産牛肉の約55%を占めています。
中でも肉専用種には黒毛和種(黒毛和牛)・褐色和種(あか牛)・日本短角種(短角牛)・無角和種の4種類があります。それぞれ産地が異なりますが、黒毛和牛は唯一日本全国に産地があります。その影響もあり、黒毛和牛は和牛の98%を占めているのです。黒毛和種(黒毛和牛)・褐色和種(あか牛)・日本短角種(短角牛)・無角和種について、それぞれ簡単に特徴をご紹介します。
黒毛和種(黒毛和牛)
黒毛和牛は黒毛の単色で角やひずめなども黒いのが特徴です。遺伝特性により肉の色沢、霜降りのきめ細かさ、柔らかく風味豊かな肉質などの優れた肉質を持っています。明治時代から品種改良が行われており、品種が固定したのは1944年と結論されています。
さらに黒毛和牛は日本国内で特定の品種に属する和牛のうち、特にブランド化されているものや高級なものを指す場合も多いです。黒毛和牛の代表的な品種には、黒毛和牛の中でも有名な和牛ブランドである松阪牛・神戸牛・米沢牛・近江牛・但馬牛などがあります。
黒毛和牛は日本全国で飼育されており、非常に高い品質の肉が生産されるため、国内外で高値で取引されることがあり、日本の食文化や産業の一部として重要な存在です。
褐毛和種(あか牛)
褐毛和種は熊本県と高知県の赤牛を基礎に改良を加えた品種です。 黒毛和牛に次いで多い品種であるものの、日本国内の割合は約5%ほどと黒毛和牛の頭数には到底及びません。
肉質は黒毛和牛に近いです。熊本系の褐毛和種は金色のような毛色をしており、熊本あか牛と呼ばれています。それに対して高知系の褐毛和種はオレンジ色のような毛色をしており、土佐あかうしや土佐和牛などの名称で親しまれています。
日本短角種(短角牛)
日本短角種は東北地方北部原産の南部牛を基礎に改良を加えた品種で、主な産地は青森県・岩手県・秋田県などの北東北地方です。日本短角種は比較的手間がかからず成長が早いのが特徴があるため、品種的に放牧に適しています。
無角和種
無角和種は山口県の在来の和牛を改良した品種です。 主な産地は山口県で、非常に数が少なく貴重な品種でもあります。
美味しい黒毛和牛とは
長い時間をかけてさまざまな牛を掛け合わせ、品種改良が行われた黒毛和牛。黒毛和牛は肉質が柔らかく霜降りがきめ細かい特徴が遺伝子レベルであります。ただし、黒毛和牛だからといってすべての黒毛和牛が柔らかく美味しいわけではなく、個体差が大きく出てしまいます。
柔らかく美味しい黒毛和牛の個体を生産するのに左右するのが飼育方法、飼育環境、ヒープ日数(出荷までの期間)です。つまり黒毛和牛の美味しさは産地や畜産業者によって大きく異なります。
また、性別も黒毛和牛の美味しさを左右する大きな要因になります。黒毛和牛の美味しさに拘りたいのであれば、選ぶべきは牝牛です。牝牛は雄牛に比べて不飽和脂肪酸が多く含まれ、融点が低いです。そのため、科学的にもとろけるような舌触り、そして肉の旨味と脂身の甘みが強いことが立証されています。
【参照】ブランド牛とは? 黒毛和牛って?国産牛とは? – 特選黒毛和牛牝専門 焼肉U
黒毛和牛を直販している牧場・お店3選
黒毛和牛の美味しさを大きく左右する産地は、購入時必ずチェックしたいポイントの1つです。どこで黒毛和牛を購入するのかによってお店の味は大きく左右されます。「ここだ!」と思える産地の黒毛和牛を選ぶようにしてみてください。
ここからは黒毛和牛を直販している産地を3つご紹介します。気になる産地直販店がないかチェックしてみてください。
佐賀牛 国産黒毛和牛 中山牧場
- 食肉加工所併設の直売所
- 佐賀牛のテールやタンなどレアなお肉が手に入ることも
- 訪ねるたびに「今日しか手に入らないお肉」が見つかる
中山牧場直売所は食肉加工所併設が併設しているからこそ、オンラインショップでは買えない目玉商品が購入できます。運が良いと、佐賀牛のテールやタンなど町のお肉屋さんではなかなか手に入りにくい商品が買えることもあります。そのほかにも、直営直売所だからこそのお買い得商品やお楽しみ商品も揃っています。足を運ぶたびに「今日しか手に入らない!」が見つけられるかもしれないのも、直売所ならではの楽しみ方です。
オンラインショップでも1番人気の本生ハンバーグは、なんと直営直売所特別価格で手に入ります。直売所での購入新は地方発送やギフトもできます。遠方からの買い付けにも優しいサービスです!精肉を目当てに行くのであれば、土曜日に足を運んでみてください。
- 販売 :佐賀牛 国産黒毛和牛 中山牧場
- 営業日 :火、水、木、金、土、日(毎週土曜日精肉)特売日)
- 営業時間: 9:00〜18:00
- 休業日 :毎週月曜日(※月曜日が祝祭日の場合は営業)
- 住所 :佐賀県東松浦郡玄海町普恩寺912-1
- 電話 :0120-294-179
- 携帯 :0955-52-5051
松阪牛の牛肉通販 松阪まるよし
- 通販には珍しい、冷凍ではなく冷蔵のお肉
- 松坂牛本来の美味しさをそのまま楽しめる
- 固体識別情報つきで産地がはっきりわかる
松坂牛の通販店の多くが冷凍して作り置きしているものが多いのに対し、松阪まるよしの牛肉の管理や発送は、冷蔵(チルド)で行われています。松阪牛の熟成度や風味を最重視して冷蔵したものより毎日必要な分だけをカットすることで、松阪牛本来の旨みや美味しさを損なうことなく、最高品質な松阪牛を産地直送で提供してもらえます。
それぞれの商品に個体識別情報もついているので、お店での提供時にもお客様に産地がどこなのかを明確にお伝えできます。
- 販売 :松阪牛の牛肉通販 松阪まるよし
- 電話 :0120-129-044
- メール :upport@matsusakamaruyoshi.co.jp
米沢牛黄木
- 高品質の米沢牛をお手ごろ価格で
- 徹底した衛生管理で安心
- 肥育から製品開発まで一貫して自社営業
米沢牛黄木では牛の肥育、製品開発、レストランまで一貫して自社営業で行っています。そのため高品質な米沢牛の商品を比較的お手頃価格で楽しめます。
どれだけ良いものを取り扱っていても、衛生管理が厳しく徹底されていなければ安心して仕入れられないでしょう。国際規格の食品安全マネジメントであるISO22000の認証を取得している米沢牛黄木では、社員だけでなく仕入先、取引先、関係各組織と協力して食品の安全性の確保と維持に努めているのも安心して仕入れられるポイントです。
- 販売 :米沢牛黄木
- 営業日 :月、水、木、金、土、日
- 営業時間: 9:00〜18:00
- 休業日 :毎週火曜日
- 住所 :山形県米沢市桜木町3-41
- 電話 :0120-75-2240
- 携帯 :0238-22-2241
黒毛和牛の美味しさは産地が命!
国産牛肉の約98%を占める黒毛和牛は日本全国に産地があります。ブランド牛の多くも黒毛和牛なので、問答無用で美味しいイメージを持っている方は少なくないでしょう。しかし、黒毛和牛の美味しさは産地や飼育環境によって大きく左右されます。どこの産地から強いれるのかによっても味の決め手となる黒毛和牛の味は変わってしまいます。ぜひご自身で「ここだ!」と思える産地や直売店を見つけてみてください。