牛タン人気は根強く、「ブロックで仕入れて贅沢に楽しみたい!」という家庭や「牛タンブロックを仕入れて無駄なくお客さまに提供したい」という飲食店も多いでしょう。本記事では、牛タンブロックの選び方や綺麗に切るコツとあわせて、おすすめの仕入先を5つご紹介しています。
家庭向け牛タンブロックの選び方
牛タンは焼肉でも人気の高いメニューで、「自宅でもこのおいしさを楽しみたい!」という方も多いのではないでしょうか。すでにカットされている牛タンもありますが、せっかくなら自分好みの厚さでカットして贅沢に楽しみたいものです。
ここでは家庭で牛タンを楽しむ場合の、牛タンブロックの選び方をご紹介していきます。
タン皮が取り除かれている牛タンブロックが調理しやすい
牛タンの表面にはザラザラとした皮がついているため、皮むきが必要です。
タン皮が付いているものは比較的低価格ですが、皮をむくのは難しかったり手間がかかったりするため、手軽に牛タンを楽しみたい場合はタン皮が取り除かれているものを選びましょう。
焼肉メインならタン先が落とされたものを
牛タンは、柔らかな食感の「タン元」、コリコリとした食感が楽しい「タン中」、筋肉が発達していて固い「タン先」、大きなスジがあり固い「タン下」の4つの部位に分けられます。
タン先やタン下は、肉質が固いため焼肉で食べるのは少し難しい部位です。長時間煮込むとトロトロとして柔らかくなるため、シチューやカレーにして食べるのがおすすめです。
しかし、「焼肉でしか食べる予定がない」「煮込んで食べるのは大変だから捨ててしまう」という場合は、タン下やタン先が取り除かれているものを選ぶと良いでしょう。
牛タンブロックの下処理がされているかをチェック
牛タンブロックを購入する前に、下処理がされているものかどうかをチェックしましょう。
下処理とは、血抜きや固くて食べられないスジを取ることです。
下処理がされていなければ自分で行う必要があり、1時間ほど水に浸けて、血を抜いて…水が赤く染まらなくなるまで3〜4回繰り返さなければいけません。それが終わったらスジを取り除いて、カットしてやっと食べられる状態です。
下処理が上手にできなかった場合は、臭みの原因になることもあります。
下処理がされていないと時間も手間もかかってしまうため、必ずチェックしましょう。
国産の牛タンを購入したい場合は、通販やお取り寄せがベスト
「近所の精肉店に、国産の牛タンを買いに行きたい!」と思っても、外国産の牛タンしか置いていない場合があります。
牛タンは一頭から一本しか取れない部位で、国産や和牛の牛タンは特に希少なため、あまり流通していません。
国産の牛タンを確実に購入したい場合は、通販やお取り寄せなどのオンライン購入をしましょう。国産の牛タンは、オンラインショップで多く販売されているため、近所の精肉店に足を運ぶよりも手軽に購入できます。
また、同じブランド牛であっても、肥育されている牧場の環境によって生産される牛タンの味わいに違いがあります。オンラインであれば、牛タンのおいしさの比較や、販売している牛タンのこだわりについて知ることができるため、吟味しながら選ぶことができておすすめです。
飲食店向け牛タンブロックの選び方
牛タン人気は高く、焼肉店では人気ランキング上位に入るほどです。焼肉店ではなくとも、牛タンファンであれば、牛タンメニューをつい頼んでしまうお客さまも少なくないのではないでしょうか。
ここでは、飲食店におすすめの牛タンブロックの選び方を紹介していきます。
とろける食感なら国産、安く仕入れるなら外国産がおすすめ
飲食店のコンセプトや顧客層、提供するメニューの価格帯によってどのような牛タンを仕入れるかは違ってくるでしょう。
とろけるような食感の牛タンを提供したい場合は、国産の牛タンがおすすめです。とろけるような柔らかさ、上品な味わいの牛タンを取り扱いたい場合は、仕入れ価格は上がりますが黒毛和牛の牛タンを仕入れましょう。
低コストで牛タンを仕入れたい場合は、外国産の牛タンを仕入れましょう。オーストラリア産やニュージーランド産は筋肉質なため、コリコリとした食感の牛タンが楽しめます。アメリカ産の牛タンは、穀物飼育により脂がよくのっていて柔らかい食感です。
提供するメニューや飲食店のコンセプトによって、最適な牛タンを選びましょう。
手間とコストを比較して牛タンを仕入れよう
牛タンを低価格で仕入れたい場合は、牛タン1本の皮付きのものを仕入れましょう。ただし、皮むきの技術がなければ食べられる部分も皮と一緒に捨ててしまいかねず、綺麗に皮むきをするためにも熟練の技が必要です。
また、タン元やタン中は焼肉などでおいしく食べられますが、タン先やタン下は筋肉質で硬いスジがあるため、長時間煮込まなければおいしく食べるのが難しい部位でもあります。
時間をかけて調理をすればお客様に提供できる料理に生まれ変わらせることができますが、捨ててしまう場合は食品ロスや、原価が上がってしまうことにもつながります。
タン元やタン中しか使わない場合は、仕入れ単価は上がってしまいますが、使いたい部分のみカットされている牛タンを仕入れるようにしましょう。
信頼できる牛タンの仕入先を見つけることが大切
おいしい牛タンを見極められるようになるのも必要ですが、高品質な牛タンを仕入れられる信頼できる仕入先を見つけることが一番大切です。
牛タンは、牛の種類や肥育方法、与えられる飼料によって、肉や脂の質が異なります。どのようなこだわりを持って、どれくらいの品質の牛タンを生産されているかなどを知り、牛タンを実際に味わってみて仕入先を検討していきましょう。
牛タンブロックを綺麗に切る2つのコツ
牛タンは柔らかいため、綺麗にまっすぐ切るのは難しい肉質です。
家庭で楽しむ分には、見栄えが少々悪くても良いかもしれませんが、飲食店の場合は美しくカットして提供したいものです。
牛タンブロックを綺麗に切るには2つのコツがあるため、ぜひチェックしてみてください。
半凍りの状態で切る
牛タンブロックを冷蔵庫から取り出してカットしようとしても非常に柔らかいため、綺麗にまっすぐ切るのは至難の業です。
冷蔵状態の牛タンブロックは2時間ほど冷凍庫にいれて、半凍りの状態にすると刃が入るくらいの固さになるため、美しくカットできます。
すべて凍っている場合は、5分ほど流水解凍をしてからカットすると綺麗に切れるでしょう。
「押し切り」で切る
牛タンは肉の繊維があり、かつ半凍り状態でカットするため少し固くなっています。
そのため、包丁の刃を押し当てながら向こう側にスライドさせつつ、下に向かって切る「押切り」で切りましょう。
スムーズに、美しい断面でカットできるようになります。
牛タンブロック1kgの相場は?
牛タンブロック1kgの相場は、外国産は6,000円〜1万円、国産は1万7,000円〜2万円と相場に大きな開きがあります。ブランド牛の牛タンブロックだと2万円〜3万円が相場です。
外国産は比較的低価格のため仕入れやすいでしょう。ニュージーランド産やオーストラリア産は筋肉質のため、全体的に固い食感が特徴です。アメリカ産は食感が柔らかく脂がのっているため、国産が高くて仕入れにくい場合はアメリカ産の牛タンを検討しても良さそうです。
家庭用!牛タンブロックおすすめの購入先2選
ここからは、家庭用の牛タンブロックを購入したい場合におすすめの購入先を2つご紹介します。
家庭用の牛タンの場合、「ブロックの状態で買いたい!」「ブロックは大変だからカットされたものが欲しい」と、どのような状態で購入できるか気になるでしょう。
今回ご紹介する2つの購入先は、牛タンの好きな状態(ブロックやスライスなど)を選択できるため安心してご購入いただけます。
有限会社大村精肉店 -上質な黒毛和牛タン-
- 上質な和牛タンを購入できる
- 牛タンの状態(焼肉用厚めスライス、皮付きブロックなど)を選べる
- 牛タン以外にも、黒毛和牛のさまざまな部位が販売されている
有限会社大村精肉店では、契約牧場から直接仕入れた和牛タンを販売しています。
大村精肉店の牛肉は、すべて静岡産5等級の指定牧場で丁寧に肥育された黒毛和牛のみを販売。仕入れには牧場に出向き、毛艶、育ち具合、系統等を吟味してから丸ごと一頭を仕入れています。
和牛タンは、注文時にどのような状態で届けて欲しいのか指定することができ、「皮なしブロック」「焼肉用スライス厚め」「焼肉用薄めスライス」「皮付きブロック」の4種類から選べます。
上質でおいしい和牛タンを楽しみたい場合は、大村精肉店がおすすめです。
牛タンは希少なため、いつでも購入できるわけではありませんが、完売している場合は問い合わせてみましょう。
株式会社池延(そうざい男しゃく)-アメリカ産霜降り牛タン-
- アメリカ産の霜降り牛タンを仕入れられる
- 脂がのっていて柔らかく、風味が豊かなのが特徴
- ブロック状だけではなく、「3mmスライス」「厚切り6mmカット」など好みのカット方法を選べる
株式会社池延の「そうざい男しゃく」では、アメリカ産の霜降り牛タンを購入できます。
外国産の牛タンは弾力があって固いイメージがありますが、アメリカ産の牛タンはよく脂がのっていて柔らかく、風味が豊かなのが特徴です。
そうざい男しゃくでは、タン下は付いていないブロックの状態で牛タンを購入できます。
「3mmスライス」「厚切り6mmカット」など好みのカット方法を選べるため、「牛タンブロックだと少し大変」という場合には、カットされているものを選びましょう。
飲食店用!牛タンブロックおすすめの仕入先3選
ここからは、飲食店用におすすめの牛タンブロック仕入先を3つご紹介します。
ブランド牛(近江牛・松阪牛)の牛タン、アメリカ産の牛タンが仕入れられ、いずれの仕入先も、牛タンをどのような状態で購入したいか相談にのってくれます。
牛タンの仕入れをしたい場合は、公式ホームページから問い合わせてみてください。
株式会社千成亭風土 – もっちりとした、メス牛の近江牛タン-
- 自社ファームで、未経産のメス牛のみを肥育している
- 柔らかくてジューシー、甘みやコクがありながら、さっぱりとした味わい
- 仕入れの相談についても柔軟に対応してくれる
株式会社千成亭風土は、自社で運営している「千成亭ファーム」を保有しています。
千成亭ファームのこだわりは未経産(仔牛を生んでいない)メス牛のみを扱い、10ヶ月の仔牛を約20ヶ月、伝統的な肥育方法でじっくりと育てること。柔らかくてジューシー、甘みやコクがありながら、さっぱりとした後味が特徴です。
千成亭の牛タンは、「あっさりとしていて食べやすい」「牛タンらしい弾力はあるけど噛み切れるやわらかさ」と味にも食感にも定評があります。
飲食店からの仕入れにも柔軟に対応してくれる姿勢があり、牛タンの仕入れについても相談にのってくれるでしょう。
株式会社千成亭風土から牛タンを仕入れたい場合は、公式ホームページから問い合わせることからはじめましょう。
丸三食肉株式会社 -ブランド牛、外国産の牛タンを仕入れられる-
- ブランド牛、国産牛、オーストラリア産牛肉、アメリカン・ビーフなどの取り扱いがある
- 飲食店の課題をヒアリングして、一緒に解決策を考えてくれる
- 仕入れに関する相談をしやすい
丸三食肉株式会社は牛肉、豚肉、加工品等の業務用卸売販売と小売事業を展開している会社です。近江牛、飛騨牛などのブランド牛をはじめ、国産牛、オーストラリア産牛肉やアメリカン・ビーフなどの取り扱いがあります。
丸三食肉は肉を卸すだけではなく、飲食店の課題をヒアリングして、解決するためにはどうすれば良いかを一緒に考えてくれます。「低価格で仕入れられるだろうから、皮付きの牛タンを仕入れたい」と思っていても、皮をむいてカットするという手間がかかると飲食店にとって負担になってしまうかもしれません。
丸三食肉に相談すれば、カットしてほしい厚さにしてくれたり、欲しい部位だけを仕入れられる状態にしてくれたりするでしょう。
丸三食肉株式会社で牛タンを仕入れたい場合は、電話またはメールで問い合わせてみましょう。
瀬古食品有限会社 – 「牛の旬」を迎えた、最高品質の松阪牛タン-
- 瀬古食品直営の松阪牛専用牧場を保有、柔らかくさっぱりとした味わいが特徴
- 仕入れに関する要望にも応えてくれる
- 卸業者をはさまず、販売も自社で行っているため余計なコストがかかっていない金額で仕入れられる
瀬古食品有限会社は「松阪牛の里オーシャンファーム」という、瀬古食品直営の松阪牛専用牧場を保有しており、高品質な松坂牛の肉を提供しています。
松坂牛を丁寧に肥育しているから、牛の能力が最高潮になったタイミング「牛の旬」を見極めて出荷することができ、熟成せずとも柔らかく、さっぱりとした味わいが特徴です。
自社で松阪牛の生産から加工、販売までを一貫管理しているため、卸業者をはさまないので余計なコストを含まない価格で仕入れられます。
「特殊な部位や、ブロックで仕入れたい」という要望にも応えてくれるため、牛タンをどのような状態で仕入れたいのか相談してみると良いでしょう。
瀬古食品有限会社から高品質な牛タンを仕入れたい場合は、公式ホームページからお問合せください。
通販や仕入先をうまく利用して、最適な牛タンブロックを仕入れよう!
家庭向け・飲食店向けの牛タンの選び方を中心に、切り方のコツやおすすめの仕入先をご紹介しました。
牛タンには外国産や国産があり、外国産は固めの肉質が多い傾向にありますが価格が安い、国産は柔らかくて上質な脂がのっていますが高価という特徴があります。
家庭用の場合は、お手頃に牛タンを楽しみたいのか、贅沢に味わいたいのかによって購入するべき牛タンが異なります。また、飲食店の場合は、お店のコンセプトや料理の価格帯、原価の関係などにも関わってくるため慎重に選びましょう。
通販や仕入先をうまく利用して、家庭や飲食店によって最適な牛タンブロックを仕入れてみてください。