料理や製菓に不可欠な油には、数多くの種類があります。本記事では、油の種類や油を長持ちさせる方法とあわせて、おすすめの仕入先を8つご紹介しています。油によって揚げ上がりや風味が異なるため、料理や飲食店にマッチした油を選び、最高の料理に仕上げましょう。
食用油の種類
食用油にはさまざまな種類があり、ここでは6種類を紹介します。
サラダ油 | なたね油、ごま油、オリーブオイルなど植物油を使って作られる食用油の総称。 |
オリーブオイル | オリーブの果実を搾ったフルーティな油。イタリアンやフレンチには欠かせない。オレイン酸を多く含み、血中コレステロールを減らしてくれて生活習慣病を予防するはたらきも。 |
なたね油 | セイヨウアブラナの種が原料の油。キャノーラ油も、なたね油の一種。加熱に強くクセがなく淡白な味わいで、料理を選ばない。 |
ごま油 | ごまの種子から取れる油で、焙煎してから搾油すると胡麻の良い香りが引き立つ。中華・韓国料理、和食には欠かせない。セサミノール、オレイン酸など栄養価が高く、健康や美容にも良い。 |
えごま油 | 必須脂肪酸のオメガ3脂肪酸を多く含む。身体に良いさまざまな効果があるといわれている。加熱に弱いため、料理やスイーツに直接かけると良い。 |
こめ油 | 米から搾油されるこめ油。抗酸化作用のある、スーパービタミンEを多く含み身体に良い。クセがほとんどないため、料理を選ばない。酸化に強くカラッと揚がるので、揚げ物に最適。 |
食用油を長持ちさせ、節約する方法
油を長く使うには、長持ちする油を選ぶことも大切ですが、油の使い方の工夫をすることも必要です。
油を無理なく長持ちさせて、コストをできるだけ抑えられるようにしましょう。
不純物をこまめに取り除く
揚げカスなどの不純物が残っていると、焦げて油の酸化を進めてしまいます。
焦げる前にこまめに取り除いて、油が傷まないようにしましょう。
また、油の減り具合に応じてつぎ足しをすることでも、油の酸化を抑えられます。
油の劣化を防ぐアイテムを使う
特殊加工のステンレス板、不純物を吸着する多孔質ボールなど、油の劣化防止のアイテムを使うことでも油を長持ちさせられます。
フライヤーの使い方を工夫する
油は、温度が高くなるほど劣化が進みます。
調理時に必要以上に温度を上げない、使わないときには140~150度程度の低温状態にしておくなど、フライヤーの使い方でも油の劣化を防げます。
油の劣化具合を測る
油の劣化具合は、揚げ物の泡立ちで分かります。
油が劣化していると、揚げているときの泡が全体に広がり、食材を出しても泡が消えにくくなります。
しかし、目視の確認だと人によって感じ方が違うため、油の酸化具合が測れるAV試験紙や、機械の食用油チェッカーなどを使うと良いでしょう。特に、機械の食用油チェッカーだとはっきりとした基準が示されるため、油の替え時を明確に判断できるようになります。
業務用食用油の選び方
「コストを抑えるために安いものを選べば良い」「油なんてどれでも一緒」という具合に選ぶと、料理や飲食店にマッチしない油を購入してしまいかねません。
油も料理・お菓子の大切な一部。選び方のコツをチェックして、飲食店に合った油を選びましょう。
価格と最小ロットのバランス
油の種類・高品質なものによっては価格が高くなります。
料理や飲食店に合った価格帯でなはない、また最小ロット数がお店に対して多すぎると在庫を圧迫してしまうなどトラブルが起きる可能性があります。
価格や最小ロットのバランスが、飲食店に合っているのかも意識して選ぶことが大切です。
油が長持ちするか
特に揚げ物を専門とした飲食店では、油を大量に使うためできるだけ安く仕入れたいでしょう。
しかし、安さだけで選ぶと質が悪かったり、すぐに傷んでしまったりとかえってコストがかかってしまう場合もあります。
良質でおいしさを引き立てる油、かつコシが強く長持ちする油を選ぶことで、コストを抑えながらおいしい料理を作ることができるでしょう。
油に関する知識と提案力
油には数多くの種類があり、どのような揚げ上がり・焼き上がりにしたいのか、または料理やお菓子に合った最適な油を選ぶことが大切です。
「どの油を選べばよいか分からない」という場合は、メーカーに問い合わせてみましょう。
油に関する知識、求めている油に対しての提案力も踏まえて選ぶと理想的な油が見つかりやすくなるはずです。
飲食店におすすめの食用油の仕入先8選
どのような料理にも使えるキャノーラ油、香り高いオリーブオイル、揚げ油にも調味油にも使える胡麻油など、油にはさまざまな種類があり、メーカーによって仕入れられる油は異なります。
ここからは、飲食店におすすめの食用油の仕入先8つを厳選してご紹介します。
辻製油株式会社ー高品質な食用油から格上げ調味料フレーバーオイルまでー
- 独自の抽出技術で素材の持つ香りやうま味をオイルにうつします
- 仕上げにかけるだけでいつもの料理をワンランクアップできる
- 旬を選ばずいつでもお好みの香りや風味を料理に加えられる
- 高価な食材もフレーバーオイルなら手軽に使える
- オイルによるコクを料理に加えることができる
- 食用油メーカーがつくる本格的な香味油
辻製油は創業76年の歴史を持ち、原材料にこだわったトウモロコシや菜種から高品質な食用油を搾油・精製しています。
老舗の食用油メーカーが本格的な香味油をご用意いたします。
- 他にはない珍しい香味油のレパートリー
ポルチーニ茸・トリュフ・トリュフ&バター風味・チリ&ガーリック・バジル・ゆず・わさび・しょうが・燻製・焼き鯛・きのこ・マイルドガーリック・醤油削り節など、様々な珍しい香味油を開発しています。
- 香味油のスペシャリストによる、小回りの利くオーダーメイド開発
野菜・香辛料・柑橘類・魚介類など素材の持つ香り・風味・旨味・辛みなどを油に閉じ込めました。
熟練の開発員やフレーバーリストが、お客様のニーズに合わせてオーダーメイド香味油の開発も承ります。
日清オイリオグループ株式会社 ー長持ちで経済的&サクッと揚がる油ー
- スーパー長持ち油シリーズ:フライ時の酸化の上昇を抑制(SL製法)・油を長持ちさせる製法(UL製法)で、おいしさと油持ちを同時に叶える。全4種類。
- 日清吸油が少ない長持ち油シリーズ:揚げ物の吸油量を最大13%オフ、油っこさをおさえられ、劣化しにくく長く使える油。全3種類。
- キャノーラ油:高品質な菜種油を使用、カラッとサクッと揚がる。コーン油・紅花油をブレンドしているキャノーラ油があり、全8種類。
日清オイリオグループ株式会社の油は、SL製法・UL製法を組み合わせた「長持ちする油」の種類が豊富です。酸化・着色・においを抑制し、油を長く使用できるためコスト削減にもつながります。
「スーパー長持ち油シリーズ」は、キャノーラ、大豆&キャノーラ、大豆、キャノーラ&大豆&パームの4種類で、料理に合った種類を選ぶと良いでしょう。キャノーラ油であれば、クセがなくカラッと揚がりますが、大豆油が含まれているものだと、大豆油のコクのある風味を含んだ揚げ上がりになります。
「日清吸油が少ない長持ち油シリーズ」は独自のヘルシーオフ製法とUL製法で、揚げ上がりの吸油を抑えてサクッと感を維持。さらに、油っこさを抑えてくれるので揚げ物が食べやすくなる効果があります。フライ油が劣化しにくいという特徴もあり、お客様にもお店にも嬉しい油です。大豆&キャノーラ、キャノーラ&大豆、キャノーラ&パームの3種類です。
不二製油グループ本社株式会社 ー調理から製菓まで幅広いラインナップー
- クックパルゴールド:独自技術でビタミンCをプラス、食品をおいしく揚げられる状態が従来のサラダ油と比較して1.5〜2倍長持ち。コシが強く、サクッとおいしく揚げられる。
- フリエール:ドーナツフライ専用油、ショートニング。砂糖泣き耐性を持ち、揚げた後ベタつきにくい。
- シュッと油太郎:蒸し物や容器などのくっつき防止油。食品機械の潤滑剤・サビ防止にも。
不二製油グループ本社株式会社は、風味・食感を良くする油やチョコレートの品質を調整できる油などさまざまな油脂を開発・製造しています。
「フリエール」は、コクのあるドーナツ用の油。さっくりとした揚げ上がりを維持してくれるため、おいしさを保ちます。
「シュッと油太郎」はスプレータイプの離型油で、さまざまな使い方ができます。お菓子やパンの生地を型に付きにくくする、お弁当やお惣菜のトレーの内側に吹き付けて食品がくっつきにくくする、蒸し物同士のくっつき防止、さらにはミキサーやスライサーのサビ防止・切クズを付きにくくするなどの利用方法があります。
株式会社J-オイルミルズ ー油長持ち&持続するおいしい揚げ上がりー
- 長徳シリーズ:特許製法SUSTEC3技術で酸化抑制成分を配合、着色・粘度・におい・酸化上昇を抑え、長持ちする油を実現。全7種類の中でも「すごい長徳」は油っぽさを低減し、おいしさも長持ち。
- オリーブオイルシリーズ:フルーティ、マイルドな風味のオリーブオイルを厳選。全7種類。
- 花咲き油・ショートニング:天ぷらの衣がきれいに花咲く。時間が経ってもサクサク感が持続。各1種類。
株式会社J-オイルミルズはフライ用の油をはじめ、にんにくなどの素材の風味を溶け込ませた香るオイルや、オリーブオイルなど”プロ”を支える油の豊富なラインナップ。
「長徳シリーズ」はSUSTEC3技術によって、酸化促進物質を抑制する成分で油が長持ちします。油の着色が抑えられ、使い込んだ油でもコシが強くカラッと揚がります。酸化上昇を抑えて長持ちしてくれるため経済的です。
長徳シリーズの中でも「すごい長徳」は、SUSTEC4技術で劣化抑制はもちろん「ライトテイスト製法(特許出願中)」で、油っぽさを感じにくい・油くささを感じにくいため、油を長く使ってもおいしく感じられます。長く使えておいしさを維持してくれる、飲食店の味方といえるでしょう。
花咲き油・ショートニングは、見栄えも美しくサクサクとした軽やかな仕上がり・維持に特化した油。天ぷら・揚げ物メインの飲食店・お惣菜にも最適です。
紅花食品株式会社 ーオーガニック荏胡麻油・亜麻仁油ー
- 有機JAS認証を得た、荏胡麻油や亜麻仁油の仕入れが可能
- 有機亜麻仁油:ニュージーランド産有機JAS認証の亜麻仁油、低温圧搾一番搾り(40度以下)
- 有機荏胡麻油:低温圧搾法一番搾り(60度以下)、中国産の有機荏胡麻種100%
紅花食品株式会社では有機JAS認証を得た、身体に良い荏胡麻油や亜麻仁油などを仕入れられます。
荏胡麻油や亜麻仁油に含まれるオメガ3脂肪酸のEPAやDHAは海産物に多く含まれており、人間の体内でつくることができません。そのため、食物から摂取する必要がありますが、若年層を中心とする現代人は不足しがちだといわれています。
健康志向層をターゲットにしている飲食店や、自然食・オーガニックなどにこだわった飲食店におすすめの仕入先です。
亜麻仁油(アマニ油)とえごま油販売のお店です。オメガ3を摂ろう!
岩井の胡麻油株式会社 ー伝統の圧搾法、香り高い胡麻油ー
- 純正胡麻油(薄口):ほどよく焙煎した胡麻から搾油、香ばしさと豊かなうまみが特徴。揚げ物・炒め物・ドレッシング・調味油、何にでも使える万能タイプ。
- 純正胡麻油(濃口):高温で強く焙煎した胡麻から搾油、アクセントのある香りと豊かなコクのある味わい。中華・韓国料理におすすめ。
- 純正胡麻辣油:豊かな胡麻の香り、ピリッとした辛味が効いた胡麻辣油。
岩井の胡麻油株式会社の胡麻油は1857年より続く、圧搾製法の胡麻油で有機溶剤を一切使わない昔ながらの製法。胡麻由来のうま味がそのまま閉じ込められており、風味・香味が際立ちます。
純正胡麻油(薄口)は熟練の職人が焙煎した胡麻から搾油された、ふくよかな香りと香ばしさが鼻に抜ける胡麻油。料理のおいしさをワンランクアップさせてくれます。揚げ物・炒め物にはもちろん、調味油として料理にそのままかける使い方も。手軽においしさをプラスできるのが嬉しいポイントです。
純正胡麻油(濃口)は強めに焙煎した胡麻油で、胡麻のアクセントをつけたいときにおすすめ。韓国料理・中華料理・焼き肉のタレなど濃いめの味付けの料理との相性抜群です。
東洋オリーブ株式会社 ー小豆島のオーガニックオリーブオイルー
- エキストラバージンオリーブオイル[手摘み・ミッション種]:青い果実を早摘みし、コールドプレスで採油。さわやかな香りとスキッとした辛み。
- エキストラバージンオリーブオイル[和み]:スペイン・イタリア・ギリシャ産のオリーブオイルをブレンドした、和食にも合うまろやかな味わい。
- 小豆島産ゆずオリーブオイル:手摘みオリーブと、高知県産ゆずを一緒に搾ったフレーバーオリーブオイル。
東洋オリーブは昭和30年から、小豆島で最高品質の国産オリーブオイルを製造販売しているメーカーです。循環型有機栽培で、オーガニックにこだわった飲食店におすすめの仕入先。
エキストラバージンオリーブオイル[手摘み・ミッション種]は、小豆島でオーガニック・製造された国産100%のオリーブオイル。フルーティで辛みのあるミッション種のみで作られています。早摘みなので、青々しくさわやかな香りでサラダやパスタにもマッチします。
竹本油脂株式会社 ー料理をおいしくする透明の太白胡麻油ー
- 太白胡麻油:生のまま搾ったフレッシュな胡麻油。「香りはない、けれど旨みがある」素材の味を引き立てる、世界のシェフが愛用している逸品。
- 大香胡麻油:やさしく、おだやかに香る胡麻油。上品な香りで、繊細な料理との相性が良い。
- 圧搾純正胡麻油:豊かな香り、まろやかな味わい。チャーハンやスープなどさまざまな料理に使える万能タイプ。
竹本油脂は、胡麻油をメインに製造・販売しているメーカーです。
太白胡麻油は白ワインのように透き通った胡麻油で、焙煎せず生のまま搾っています。胡麻油特有の香りはありませんが、「旨み」があります。「胡麻油の香りはつけたくないけど、旨みはプラスしたい」というときに活躍し、料理のジャンルを選ばずに使える万能オイルです。
特に、天ぷら油として利用されることが多く、多くの天ぷら店にて愛用されています。
メニューに合った油選びとこまめなつぎ足しで、料理の風味を高めよう
こめ油やごま油は天ぷらが風味良くサクッと揚がる、キャノーラ油は揚げ物全般と相性が良いなど、料理との相性や飲食店での使い方によって選ぶべき油は異なります。
油のつぎ足しや、油の持ちを良くするアイテム、長持ち製法の油を使うことによってコストを抑えることができるため、使い方の工夫や飲食店に合った油を選びましょう。
油は、揚げる以外にも炒める・風味をつける・ドレッシングにするなどさまざまな使い方ができます。料理のおいしさを引き立てるためにも、マッチする油を仕入れて最高の料理に仕上げましょう。
また、最近は飲食店でも、素材の香りや風味をオイルに移したフレーバーオイル(香味油)が広く使用されるようになってきましたので、合わせて検討してみてはいかがでしょう。