ChatGPTは膨大なデータと大量のテキストデータを用いた学習により、人間のような受け答えができるAIです。OREND STOCKでは、飲食店の方向けに仕入れなどの情報をお伝えしていますが、食にまつわることでAIを活用してみたい！と思い、ChatGPTに「新メニューのレシピ」を考えてもらいました！今回はパスタ編。さてどんなクオリティのものができあがるのでしょうか…。
対話型AI「ChatGPT」は何でもできる！？
ChatGPTは、OpenAIによって開発された大規模な言語モデルです。GPTは「Generative Pre-trained Transformer」の略であり、大量のテキストデータを使ってトレーニングされ、人間のように文章を生成することができます。ChatGPTは、特に対話型の文脈での応答に特化しており、質問や会話の流れに基づいて自然な返答を生成することができます。
ChatGPTにパスタのレシピを考えてもらおう！
飲食店においては、メニュー開発の相談相手としてChatGPTを活用することもできるんじゃないの…？そんな甘い考えのもと、早速ChatGPTに「新メニューのパスタを作りたいんだけど、どんなのがいいかな？」と相談しました。
ここからは、ChatGPTに考えてもらったパスタのレシピを3つ紹介します。
レシピ1．飲食店向けオリジナルパスタ「豚肉とマッシュルームのクリーミーパスタ」
ChatGPTに「飲食店の新メニューとして、パスタのオリジナルレシピを考えてみて」とお願いしてみたところ、「豚肉とマッシュルームのクリーミーパスタ」を提案してくれました。
まずはChatGPTがどんなレシピを考えてくれたのか見てみましょう。
【豚肉とマッシュルームのクリーミーパスタ】
User
飲食店の新メニューとして、パスタのオリジナルレシピを考えてみて
ChatGPT
もちもちとした食感の手打ちパスタに、豚肉とマッシュルームのクリーミーソースを組み合わせたオリジナルレシピをご提案します。以下がそのレシピです。
【材料】（2人分）
- 手打ちパスタ生地: 200g
- 豚肉（薄切り）: 150g
- マッシュルーム: 100g
- 玉ねぎ: 1個（中サイズ）
- ニンニク: 2片
- 生クリーム: 200ml
- オリーブオイル: 大さじ2
- バター: 30g
- パルメザンチーズ（お好みで）: 適量
- 塩: 適量
- 黒こしょう: 適量
- パセリ（飾り用）: 適量
【作り方】
- マッシュルームは薄切りに、玉ねぎとニンニクはみじん切りにします。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、豚肉を炒めます。豚肉に火が通ったら一旦取り出し、同じフライパンに玉ねぎとニンニクを加えて炒めます。
- 玉ねぎが透明になったらマッシュルームを加え、さらに炒めます。
- マッシュルームがしんなりしてきたら、生クリームを加えて混ぜ合わせます。少しとろみがつくまで煮詰めましょう。
- 別の大きな鍋に湯を沸かし、塩を加えてパスタを茹でます。手打ちパスタは市販のものよりも早く茹で上がることが多いので、注意が必要です。茹で上がったらざるで水気を切っておきます。
- パスタが茹で上がる間に、クリームソースに豚肉を戻し入れて温めます。
- 別のフライパンにバターを溶かし、茹で上がったパスタを加えて炒めます。パスタにバターが絡まるように炒めてください。
- 炒めたパスタをクリームソースと組み合わせ、よく混ぜ合わせます。ソースがパスタに絡まるようにしましょう。
- 器に盛り付け、お好みでパルメザンチーズをかけ、黒こしょうとパセリを散らして完成です。
- このオリジナルレシピは、豚肉の旨味とマッシュルームの風味がクリーミーなソースと絶妙にマッチしています。ぜひお試しください！
レシピ2．面白さ重視のオリジナルパスタ「スパイシーシーフードパスタ」
ChatGPTに「今度は面白さ重視でオリジナルパスタのレシピを考えてみて」とお願いしてみたところ、「スパイシーシーフードパスタ」を提案してくれました。
まずはChatGPTがどんなレシピを考えてくれたのか見てみましょう。
【スパイシーシーフードパスタ】
User
今度は面白さ重視でオリジナルパスタのレシピを考えてみて
ChatGPT
面白さを重視したオリジナルパスタのレシピとして、スパイシーシーフードパスタを提案します。以下がそのレシピです。
【材料】（2人分）
- スパゲッティ: 200g
- エビ: 150g
- むき貝（お好みで）: 100g
- イカ: 100g
- トマト: 2個
- ニンニク: 3片
- オリーブオイル: 大さじ2
- 乾燥唐辛子: 少々
- パセリ（飾り用）: 適量
- 塩: 適量
- 黒こしょう: 適量
【作り方】
- トマトはヘタを取り除き、ざく切りにします。ニンニクもみじん切りにします。
- 大きなフライパンにオリーブオイルを熱し、ニンニクと乾燥唐辛子を加えて炒めます。
- ニンニクが香り始めたら、エビ、むき貝、イカを加えて炒めます。全体に火が通るまで炒め続けます。
- 炒めたシーフードにトマトを加え、トマトがやわらかくなるまで煮込みます。必要に応じて塩と黒こしょうで味を調えます。
- 別の大きな鍋に湯を沸かし、塩を加えてパスタを茹でます。茹で上がったらざるで水気を切っておきます。
- 茹で上がったパスタをフライパンに加え、シーフードとソースとよく絡ませます。ソースがパスタに絡まるように混ぜ合わせましょう。
- 器に盛り付け、お好みでパセリを散らして完成です。
- このスパイシーシーフードパスタは、シーフードの旨味とトマトの酸味、唐辛子の辛さが絶妙に組み合わさった一品です。辛さが苦手な方は、乾燥唐辛子の量を調節してください。お好みの辛さで楽しめます。ぜひ挑戦してみてください！
レシピ3．アルバイトでも作れるオリジナルパスタ「トマトとツナのガーリックパスタ」
ChatGPTに「今度はアルバイトでも簡単に作れるオリジナルパスタのレシピを考えてみて」とお願いしてみたところ、「トマトとツナのガーリックパスタ」を提案してくれました。
まずはChatGPTがどんなレシピを考えてくれたのか見てみましょう。
【トマトとツナのガーリックパスタ】
User
今度はアルバイトでも簡単に作れるオリジナルパスタのレシピを考えてみて
ChatGPT
アルバイトでも簡単に作れるオリジナルパスタのレシピとして、トマトとツナのガーリックパスタを提案します。以下がそのレシピです。
【材料】（2人分）
- スパゲッティ: 200g
- 缶詰ツナ（オイル漬けまたは水煮）: 1缶（約100g）
- トマトソース: 200ml
- ニンニク: 3片
- オリーブオイル: 大さじ2
- 乾燥バジル: 少々
- 塩: 適量
- 黒こしょう: 適量
【作り方】
- ニンニクをみじん切りにします。
- 大きなフライパンにオリーブオイルを熱し、ニンニクを加えて中火で炒めます。香りが広がるまで炒めましょう。
- 炒めたニンニクに缶詰ツナを加え、ゴムベラなどでほぐしながら炒めます。
- ツナに火が通ったら、トマトソースを加えてよく混ぜ合わせます。トマトソースが温まるまで煮込みます。
- 別の大きな鍋に湯を沸かし、塩を加えてパスタを茹でます。茹で上がったらざるで水気を切っておきます。
- 茹で上がったパスタをトマトソースのフライパンに加え、ソースとよく絡ませます。ソースがパスタに絡まるように混ぜ合わせましょう。
- 器に盛り付け、乾燥バジルを振りかけて、塩と黒こしょうで味を調えたら完成です。
- このトマトとツナのガーリックパスタは、シンプルでありながら美味しい一品です。アルバイトの方でも簡単に作れるレシピで、ガーリックとトマトの組み合わせがパスタに風味とコクを与えます。ぜひお試しください！
飲食店の業務活用にAIは使える？ChatGPTにできること・できないこと
ChatGPTには得意・不得意があり、得意なことであれば業務のサポートをしてくれる優秀な右腕として活躍してくれるでしょう。
ChatGPTが何が得意で何が不得意なのか、「飲食店の業務活用」という視点から解説します。
ChatGPTにできること
詳しくは後述しますが、ChatGPTは2021年までの膨大なデータに基づき、私たちの質問に答えたり会話の相手をしたりしてくれています。データに基づき受け答えをしているため、「ある程度答えが決まっていること」「理屈で説明できること」への回答は得意です。
たとえば先ほど紹介したレシピも、過去に生み出されてきたさまざまなレシピを元にして考えられたものです。
飲食店のオーナーやシェフは料理のプロですから、きっとたくさんのレシピを知っているでしょう。しかし人間である以上、「そういえば、こんなレシピがあったよね」と思い出せる量には限界があります。
AIであり膨大なデータを蓄積しておけるChatGPTは、世界中のさまざまなレシピを記録しており、人間の「面白いレシピ考えて」「アルバイトでも簡単に作れるレシピは？」といった要望に合った提案をしてくれます。
そのため、オーナーやシェフの盲点を突いたレシピを提案してくれることもあるでしょう。
レシピ提案のほかにも、たとえば「集客アイデアの提案」「経営上必要な計算」などはChatGPTの得意分野といえます。
特に「経営上必要な計算」のような事務作業はできれば自分ではやりたくないものの、人を雇うというほどではないでしょう。このような、PC上で完結するルーティン作業をChatGPTに任せてしまうのもいいかもしれません。
ChatGPTにできないこと
先述したとおり、ChatGPTは2021年までのデータに基づき受け答えをしています。そのため、2022年以降の出来事や情報については正しく答えられません。ChatGPTにもわからないことはあるのです。
ChatGPTにとってわからないことを質問したときの回答はおおむね2パターンあり、「わかりません」と素直に答えてくれるか、「2021年までのデータに基づいた予測」を出してくるかです。
※これは2023年6月時点の状態です。
ChatGPTを使いこなすために覚えておきたいこと
ChatGPTはこれまでの常識を覆すような高精度のAIです。まるで人間と会話しているかのような自然な文章で、雑務から相談まで、さまざまな用途に使えます。
ただ、先述の通りChatGPTは万能ではありません。ChatGPTにもわからないことがあり、ウソを吐いたり誤魔化したりすることもあります。質問の仕方が悪いと、欲しかった答えとまるで違う回答が返ってくるかもしれません。
そんなChatGPTを使いこなすためのコツを2つ紹介します。
ChatGPTにどう質問するかが大切
ChatGPTに同じ質問をしても、毎回同じ答えが返ってくるわけではありません。特に「新しいレシピを考えて」のようなクリエイティブな質問に対しては、ほぼ確実に毎回違う答えが返ってくるでしょう。
一度の質問で納得のいく答えが返ってこなかったとき、「このレシピは何か違うな」と思ったときは、もう一度同じ質問をしてみるといいかもしれません。
質問の仕方を変えたり、掘り下げてみたりするのもいいでしょう。
たとえば、先ほどアルバイトでも簡単に作れるレシピとして紹介した「トマトとツナのガーリックパスタ」のトマトソースを作りおきしておけば、店舗のオペレーションはさらに早くなるはずです。
そこで、ChatGPTに「トマトとツナのガーリックパスタのトマトソースを作りおきしておきたいんだけど、どうしたらいい？」と聞いてみたところ、冷凍保存の方法を教えてくれました。
ほかにも「無農薬キャベツを使ったオリジナルパスタのレシピを考えて」「キャベツの味と食感が活きるパスタのレシピを考えて」のように、「いいキャベツを仕入れている」というお店の強みをベースに質問してみるのもおすすめです。
ChatGPTにお願いしたいこと別に、チャットルームを使い分けよう
レシピの相談をしたり経費の計算をさせたり、ChatGPTにお願いしたいこと別に、チャットルームを使い分けるのがおすすめです。過去のチャットルームは画面右側に一覧表示され、目当てのルームをクリックすることで、前回の続きから会話を再開できます。
ChatGPTは同じチャットルームの会話をある程度まで遡ることができます。たとえば会話の中でChatGPTに「ジェネちゃん（ChatGPTのGenerativeをもじったもの）」というニックネームをつけたルームでは、AIが自分のことを「ジェネちゃん」と認識したままでした。
先ほど紹介した3つのレシピについても、チャットルームを分けておけば、「このレシピにもう少しスパイシーさを出したいんだけど、どんなスパイスを加えたらいいかな？」のような追加の質問がしやすいです。
ChatGPTは店舗経営の良き相談相手になれるかも！
私たち人間の質問に対し、膨大なデータに基づいた回答をしてくれるChatGPTは、経営者にとっては良き相談相手になり得ます。
本記事で紹介したようにレシピを考えてもらったり、経営に関する相談に乗ってもらったり、経費や損益分岐点などの経営上必要な計算をさせたりすることもできます。
もちろん、AIにすべてを任せられるわけではありませんが、効率化やアイデア出しにはかなり有用です。ChatGPTをはじめとするテクノロジーを、より良いお店づくりのために活用していきましょう。
